【最新文献から学ぶ】牛乳とコレステロールの関係とは?

【最新文献から学ぶ】牛乳とコレステロールの関係とは?

カルシウムが豊富な食材の1つといえば牛乳。スープやシチューなどの食事、プリンなどのデザートに使われたり、身近な食材の1つですよね。今回は、牛乳とコレステロールの関係を、最新文献を参考に管理栄養士が解説します!

牛乳とコレステロールの関係

研究結果をチェック!

英国レディング大学からの研究報告では、大量の牛乳を摂取した人は、BMIが高めにもかかわらず、コレステロール値が低く、冠動脈疾患のリスクが低いことが分かりました。
脳梗塞や心筋梗塞などの心血管疾患の予防のために、牛乳の摂取量を減らす必要性がない可能性があるということです。

ただし、研究結果には不明な点も

今回のコレステロール値の改善に関係している因子が脂肪なのか、まだ知られていない牛乳の成分なのか、はっきりしたことは分かっていないと研究者は述べています。

コレステロールが高いとどうなるの?

コレステロールについて

コレステロールには、LDL(悪玉)コレステロールとHDL(善玉)コレステロールがあります。LDLコレステロールが血液中に多くなると、血管の内側に溜まり、動脈硬化を進行させる恐れがあります。

コレステロールに影響する脂質

LDLコレステロールを改善するためには、マーガリンなどに含まれるトランス脂肪酸や、肉類の脂に多く含まれる飽和脂肪酸を減らし、魚などに多く含まれる不飽和脂肪酸の摂取を増やすことです。また、卵などのコレステロールを多く含む食品を摂りすぎないことも重要です。

牛乳の栄養と摂取量

牛乳の栄養をチェック

牛乳の100g中のカロリーは61kcal。コップ1杯を200gとすると122kcalです。
水分が多くを占め、脂質は3.8%、7.6gです。牛乳コップ1杯、約200ml(200g)に含まれる飽和脂肪酸は4.7g、バター約10gと同じです。コレステロールは24gで、卵1個と比較すると約1/8個程度となります。
これらのことから、他のコレステロール、飽和脂肪酸が豊富な食材に比べて、LDLコレステロールに影響のある栄養素はあまり多く含まないことがわかります。

牛乳・乳製品の適量は?

厚生労働省と農林水産省が合同で策定した「食事バランスガイド」では、1日の牛乳、乳製品の摂取目安は2サービングです。サービングとは食事の単位です。
1日の摂取例として、ヨーグルト1パックと牛乳コップ半分というように、2サービングを目安に摂るようにしましょう。
下記に、牛乳、乳製品の1サービングを示します。

・牛乳 コップ半分
・チーズ 1かけ
・スライスチーズ 1枚
・ヨーグルト 1パック

牛乳は適量食べてOK

食事バランスを整えて、乳製品も摂ろう!

乳製品を摂ることでBMIは高めになっても、コレステロール値にはあまり影響しないことが、今回の研究でわかりました。ただし、牛乳は飲みすぎるとカロリーオーバーの原因にも。適量の摂取を心掛けて、未来の健康に役立てたいですね。

・LINK de DIET/牛乳とコレステロールの増加には関係性なし?
(https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=75118&-lay=lay&-Find.html) 閲覧日:2021年6月19日
・厚生労働省/e-ヘルスネット 情報提供/脂質異常症(基本)
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-02-012.html) 閲覧日: 2021年6月19日
・厚生労働省/e-ヘルスネット 情報提供/食事バランスガイド(基本編)
(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-03-007.html) 閲覧日: 2021年6月19日
・日本食品標準成分表2020年版(八訂)

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