【食から取り組むSDGs!】注目の集まる「アップサイクルフード」ってなに?

【食から取り組むSDGs!】注目の集まる「アップサイクルフード」ってなに?

最近は、手軽にオーツミルクが手に入るようになりました。このオーツミルクは「アップサイクルフード」と呼ばれるものです。2015年9月に国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)が浸透するなかで、注目されるようになったのが「アップサイクルフード」です。今回は、管理栄養士の視点で、「アップサイクルフード」について解説していきます。

アップサイクルとは

ダウンサイクルとアップサイクル

最近はSDGsが注目されるようになり、いろいろな場面で再利用が盛んに行われるようになっていますね。リサイクルは、「ダウンサイクル」と「アップサイクル」の2つに分けられます。

「ダウンサイクル」とは

「ダウンサイクル」とは、廃棄物を分解して原料に戻し、元の廃棄物より付加価値の低い製品や同程度の製品に生まれ変わらせるものをいいます。一般的に「リサイクル」と聞いてイメージするものではないでしょうか。

「アップサイクル」とは

「アップサイクル」とは、廃棄物を利用して、元の製品より付加価値の高い商品が作り出されることをいいます。

食品業界でも広がり始めた「アップサイクルフード」

食品廃棄物が環境に与える影響

食品業界では、日々多くの廃棄が発生しています。国連食糧農業機関によると、全食品の30%が無駄になっており、その量は年間約10億トン、1兆ドル相当といわれています。米国環境保護庁によると、この廃棄物は人為的な温室効果ガス排出量の約6%を占めているそうです。食品廃棄物を減らすことは、地球の温暖化を防ぐことにつながるのです。

「アップサイクルフード」の定義

食品業界で広まり始めているのが「アップサイクルフード」です。
「アップサイクルフード」とは、そのままでは消費者につながらなかった原材料を使用し、検証可能なサプライチェーンで調達・生産、環境にプラスの影響を与えるものとされています。

どんな商品がある?

最近、見かけるようになったオーツミルクは、「アップサイクルフード」の代表と言えるでしょう。
ビールを醸造する過程で、毎年何十億もの使用済み穀物が無駄にされてきました。これらのほとんどが家畜で供給され、残りは埋立地になっていました。ビールを醸造する過程では、大麦に含まれる糖分のみが使用されます。残りの植物性たんぱく質、食物繊維、その他の栄養素は使われずに廃棄されていたのです。そこで、廃棄されていた大麦から抽出して「オーツミルク」が作られるようになりました。最近では、手軽に手にすることでのできるまでに広がっています。

まとめ

日本の企業も取り組み始めている「アップサイクルフード」

日本の企業も取り組み始めている「アップサイクルフード」
最近では、日本の企業も「アップサイクルフード」として、商品を売り出しています。たとえば、皮まで使った野菜チップスや、規格外の果物を使ったジェラートなど、その商品はさまざまです。1人ひとりの小さな積み重ねが、地球の温暖化を防ぐ一助になります。「アップサイクルフード」を見かけたら、積極的に取り入れてみてくださいね。

【参考文献】
・アップサイクル食品協会. (https://www.upcycledfood.org/)閲覧日2022年2月11日
・保坂祐紀.倉本賢士. 食品廃棄物のアップサイクルと地域の可能性. 日経研月報. 2021.11. 29P~33P(https://www.jeri.or.jp/data/pdf/feature_2021_11_03.pdf) 閲覧日2022年2月11日

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