【夏場の作り置きは慎重に!】食中毒対策をして安全なお弁当づくりをしよう

【夏場の作り置きは慎重に!】食中毒対策をして安全なお弁当づくりをしよう

梅雨の時季から夏にかけて、とくに心配になるのが食中毒。食中毒の原因となる細菌は、高温多湿な環境で増えやすいため、梅雨に入ると食中毒のリスクが高まります。そこで今回は、お弁当用に料理を作り置きする時に実践してほしい食中毒対策をご紹介します。毎日のお弁当作りに役立ててくださいね。

2022年07月03日

夏に起きやすい食中毒とは?

細菌性の食中毒に要注意!

ヒトに有害な細菌やウイルスなどがついた食材を食べると、腹痛や吐き気、発熱などの身体の不調があらわれることがあります。これがいわゆる「食中毒」です。 食中毒にはさまざまな原因がありますが、中でも細菌が原因の食中毒は、梅雨に入った頃から夏にかけて頻繁に起こります。これは細菌が、高温でジメジメとした環境で繁殖しやすいことが影響しています。食中毒を引き起こす細菌は、カンピロバクターや腸管出血性大腸菌(O157)、サルモネラ菌など。種類によって潜伏期間や症状などは異なりますが、いずれの場合も日頃から基本的な食中毒対策を行うことが欠かせません。

お弁当の作り置きはなぜ危ない?

作ってから時間が経った料理は細菌が増えやすいから

毎朝お弁当のおかずを用意するのはとても大変ですよね。週末など、時間に余裕のある時にまとめて作り置きをする方も多いと思います。しかし作ってから食べるまでに時間が空いてしまう料理は、細菌の増殖を防ぐために、清潔に調理・保存することが大切です。 とくにお弁当は食べるまで常温に置くことが多いため、蒸し暑い夏には細菌が増えやすく、食中毒のリスクが高まります。食中毒を予防するために、調理の段階から細菌をつけず、死滅させる工夫をしましょう。また、食べるまでの間に細菌を増やさないこともポイントです。ここから紹介する食中毒対策を参考にしてみてくださいね。

お弁当の食中毒対策をしよう!作り置きする時のポイントとは?

手をきれいに洗う

食材に細菌がつかないように、調理前には丁寧に手を洗いましょう。調理中に生の肉や魚、卵を触った時なども、こまめに手を洗います。調理の際は使い捨ての手袋をはめると、さらに安心です。なお、手に傷がある場合は、傷口の細菌が食材に移りやすいため、必ず手袋をはめて調理するようにしましょう。

清潔な器具や保存容器を使う

調理に使う器具や作った料理を保存する容器には、清潔なものを用意します。また、お弁当箱に料理を詰め替える時にも、清潔な箸やスプーン、使い捨て手袋などを使いましょう。素手で直接料理に触れないようにしてくださいね。

水分が多いおかずを避ける

食中毒の原因となる細菌は、水分が多いと増えやすくなってしまいます。料理の汁気は十分に切ってから、お弁当箱に詰めるようにしましょう。お弁当には焼き物、炒め物、揚げ物など、比較的水分の少ない料理がおすすめです。煮物やお浸しなど、水分が多い料理はできるだけ避けるようにしましょう。

食材の中まで火を通し、詰める前にも再加熱する

調理する際は、食材の中まで必ず加熱してください。細菌の多くは熱に弱いため、食材の中心まで火を通せば死滅させることができます。作り置きの場合、保存している間に細菌がついたり、増えたりしている可能性も。お弁当箱に詰める前にも、作り置きした料理は中心までしっかりと再加熱しましょう。 また、加熱したおかずは十分に冷ましてからお弁当箱に詰めるようにしてください。温かいうちにお弁当箱にフタをすると、冷めるのに時間がかかり、その間に細菌が繁殖するおそれがあります。

まとめ

夏場のお弁当の作り置きには、食中毒対策が肝心!

作り置きおかずがあれば、忙しい朝でも心強いですよね。しかし蒸し暑い夏は、とくに食中毒が心配な季節でもあります。作り置きの段階からしっかりと食中毒対策を取り入れ、安全にお弁当を楽しみましょう。 【参考文献】 ・消費・安全局食品安全政策課.“食中毒が多い季節は?”.農林水産省(https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/statistics.html),閲覧日2022年2月26日 ・総合監修 武見ゆかり.“子どもの食育 注目しよう!食べ物のこと”.農林水産省(https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/featured/afp1.html),閲覧日2022年2月26日 ・健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 食品医薬品情報担当.“お弁当をつくるときに、どのようなことに気を付ければよいですか?【食品安全FAQ】”.東京都福祉保健局(https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kenkou/anzen/food_faq/chudoku/chudoku11.html),閲覧日2022年2月26日 ・東京都福祉保健局.“安全・安心・子供が喜ぶお弁当”.食の安心パトロール 子育て仲間編(https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/shokupato/con02/advice.html),閲覧日2022年2月26日 ・消費・安全局食品安全政策課.“お弁当づくりによる食中毒を予防するために”.農林水産省(https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/lunchbox.html),閲覧日2022年2月26日

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著者

藤倉 詩織(管理栄養士)

【予防医療】にかかわりたいという思いから、大学卒業後は健診センターに就職。現在はフリーランスの管理栄養士として、食や栄養に関するコラム執筆などに携わっています。より多くの人に「食べることが楽しい」と思っていただけるよう「正しい食の情報」をお伝えしていきます。


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