話題の「脱糖ダイエット」 本当にやせるの?ダイエットカウンセラーがcheck!
クックパッドダイエットラボのダイエットトレーナー 中村瑞樹です。「脱糖ダイエット」というダイエット方法が話題になっていますね。糖分の摂取だけを控えれば、満腹まで食べても良いという単純な方法が、「ストレスなく続けられそう」と支持される理由のようですが、はたして実際のダイエット効果は…?ダイエットトレーナーの視点で分析してみました。
2015年03月19日
「脱糖ダイエット」している方は、とても多いです。
ほとんどの方が、減量はそれほどうまくいっていないのが現実
ダイエットカウンセリングをするとき、一日のお食事内容をお聞きするのですが、すでにご自身で「脱糖ダイエット」をしている方が、とても多いことに驚きます。方法は様々ですが、一番多いのは主食(ごはん)を抜くことです。夕食だけごはんを食べないという方もいれば、3食まったく主食を食べないという方もいます。 ごはん、パン、麺類に含まれる糖質は、体の主要なエネルギー源です。糖質をほとんど取らないと、空腹感を感じるだけでなく、極端な場合は意識障害などが起こることがあります。 それだけ頑張って「脱糖」しているにも関わらず、ほとんどの方がそれほど減量がうまくいっていないことが多いのです。なぜでしょうか。
ごはんを抜いているのに、なぜやせないのか?
やせない理由とは?
ヒアリングを進めていくと、やせない理由が徐々にはっきりとしてきます。やせない理由、それは「甘いものの過食」と「活動量不足」です。どちらも脱糖ダイエットと深い関連があります。
「なんでもいいから糖質をとるように」という誤った指令が…
主食を全く食べないようにしているのに、おやつにクッキーやチョコレートの量を減らすことができない、むしろ食べ過ぎていることが多いというケースが多々あります。 主食を抜いて、おやつに甘いものを食べ過ぎてしまうこと…これは脳や神経組織からのサインだと考えています。脳や神経は、生きている限り働いています。主食を抜くことで、炭水化物しかエネルギー源にできない脳は「なんでもいいから糖質をとるように」という誤った指令を出すのです。 それが「ついつい、甘いものに手が伸びる」という行動につながってしまうのです。主食を抜いてエネルギーを減らしていても、チョコレートを食べ過ぎてしまっていては、やせるはずがありません。
無意識に活動量を減らしてしまう
また、糖質はたんぱく質や脂質に比べて、エネルギーになりやすいという特性を持ちます。運動ももちろんそうですが、起きて身支度をする、移動する、仕事をするという日常生活の中で、私たちの体はエネルギーを必要とします。 慢性的に糖質が供給されない状態が続くと、エネルギーの供給がとどこおり疲れを感じやすくなります。それが、無意識的に活動量を少なくすることに繋がるのです。例えば、エネルギーが充足し元気なときは「一駅分歩こう」という気持ちになりますが、疲労感があるとそんな気にもなれないですよね。 一駅分およそ25分歩くことで、80︎kcalの消費になります(体重50kg前後の女性の場合)。消費エネルギーアップのチャンスになるのですが、脱糖ダイエットをしていると、それもなかなか出来ない…という悪循環になってしまうのです。
ちょうどいいごはんの量を知ることが何よりも大事
体重が徐々に落ちていく
脱糖ダイエットをやめて、適量のごはんを食べるというダイエットに切り替えると、体重が徐々に落ちていくというケースが多々あります。 それだけでなく、みるみる体調が良くなるのです。慢性的に感じていた疲労感も軽減され、毎日元気に活動できるようになります。あれほど食べ過ぎていた甘いものも、自分にとって適切な量を楽しめるようになります。 そもそも自分の体に適量のごはんを食べていると、太ることもないのです。
一食の目安は「軽く握ったこぶし1つ分」
それでは、ちょうどいいごはんの量とはどのくらいでしょうか?クックパッド ダイエットラボでは、一食のごはんの量の目安を「軽く握ったこぶし1つ分」としています。みなさんのふだんのお食事でのごはん量と比べて、いかがですか?目安として、ぜひ参考にしてみてくださいね。 脱糖ダイエットをする前に、ちょうどいいごはんの量を食べること。実は、これがダイエットの一番の近道ではないでしょうか。
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著者
中村 瑞樹(管理栄養士・ダイエットカウンセラー)
社員食堂での栄養士経験を生かし、現在はダイエットカウンセラーとして都内でカウンセリングをする日々を送っている。1987年、沖縄県那覇市出身。「お酒を飲みながらも健康でいられること」が自身のモットー。好きなお酒はウイスキーと泡盛。