【スーパーベジタブル】話題の「あしたば」を美味しく食べるポイントは?

【スーパーベジタブル】話題の「あしたば」を美味しく食べるポイントは?

植物には含まれないビタミンB12を除いた、すべてのビタミンが含まれるあしたば。しかもあしたばにだけ特別に含まれるポリフェノールもすごい!健康野菜で今注目の明日葉の栄養と、ちょっとクセのある明日葉を美味しく食べるポイントを管理栄養士が解説します。

2019年06月09日

あしたばってどんな野菜?

あしたばの歴史

あしたばは、日当たりの良い海岸砂地に自生するセリ科の植物です。スーパーなど市場で出回っているものは、八丈島や伊豆諸島産のものがほとんどです。 「今日若菜を摘み取っても、明日にはまた新しい葉が出てくる」といわれるほどに生命力が強いことが、「明日葉(あしたば)」の名前の由来となっています。 特産地である八丈島では古くから不老長寿の源、また出産後の母乳の出をよくする妙薬としても知られています。最近では青汁の材料としても、注目されるようになりました。

あしたばの栄養

3つの栄養素が特に豊富!

あしたばは野菜の含むビタミン全般を、まんべんなく含んでいます。 そのなかでもβ-カロテン、カリウム、ビタミンB2は野菜の中でもトップクラスの含有量です。

β-カロテン

β-カロテンは必要に応じて体内でビタミンAに変わります。ビタミンAは皮膚や粘膜や目に潤い保つ働きがあることから、美のビタミンともいわれます. あしたば50gあたりに、β-カロテン当量として2650μg含まれています。 そのほかβ-カロテンを多く含む野菜は、モロヘイヤ(50gで5000㎍)、にんじん(30gで2580㎍)、春菊(50gで2250㎍)などがあります。

カリウム

カリウムの仕事はナトリウムがカラダの中で増えすぎないように調整することです。カラダの余分な水分を排出する働きがあり、むくみを予防します。 生活習慣病の予防にも減塩に努めるとともに、ナトリウムの排泄を促して血圧を下げる作用のあるカリウムを積極的に摂る事が大切です。 あしたば50gあたりには、270mg含まれています。そのほか、カリウムを多く含む野菜や果物は、アボカド(70gで504mg)、モロヘイヤ(50gで265mg)などです。

ビタミンB2

ビタミンB2は、脂質をエネルギーに変えるために不可欠なビタミンです。またビタミンB2が不足すると、ニキビや肌荒れなど肌トラブルの原因となります。 あしたば50gには0.12mg含まれています。そのほか、ビタミンB2を多く含む野菜や果物は、モロヘイヤ(50gで0.21mg)、菜の花(50gで0.07mg)などです。

さらに最近注目されているのが、ポリフェノール

あしたばの葉や茎を切ったときに出る黄色い液汁には、明日葉特有のポリフェノールのカルコン、クマリン、ルテオリンが含まれています。 研究段階ではありますが、このポリフェノールには、内臓脂肪の減少効果や、むくみの予防・改善が期待できる可能性があると言われています。 参考:あした葉ポリフェノールCHALSAP(http://www.jbsl-net.com/product/chalsap.php)

あしたばを美味しく食べるコツ

下処理が大事!

健康効果が大いに期待できるあしたばですが、香りや味にくせがあります。しかし、調理の前のひと手間で、苦みやくせのある香りを和らげることができます。 それは「塩を加えた熱湯で柔らかくなるまでゆでて、冷水にさらしてアクを抜く」ことです。

おすすめの調理法

下処理をしっかりとすれば、あとはお浸しやサラダ、炒め物やかき揚げなど、青菜同様に調理できます。 また、β-カロテンは油と一緒に食べることでカラダへの吸収が高まります。お浸しにするときはナッツを刻んだり、すりゴマをトッピングすることでカラダへの吸収率が良くなるだけでなく、食感や風味も高まります。

まとめ

あしたば、食べてみませんか?

あしたばをお店で見つけたら気軽に調理、今夜のおかずに1品にしてみてはいかがでしょう。 おいしく食べて健康的な食生活を応援しています。

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著者

水谷 俊江(管理栄養士)

南米、北米で10年間生活した中で、改めて日本人の食文化の偉大さを感じました。美容クリニックでのダイエット指導、特定保健指導での相談業務に携わり、現在では「食」をテーマにしたコラムを執筆しております。世界の食文化と同じように、お一人お一人のお食事の環境や歴史は異なります。今の生活の中で無理なく太る習慣が改善できる方法をオートクチュールで提供いたします。


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