【幻の新里ねぎって?】栃木県の伝統野菜の魅力

【幻の新里ねぎって?】栃木県の伝統野菜の魅力

冬といえば、ねぎの季節!今日の夕食はねぎを使った料理でも…と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?栃木県の伝統野菜である「新里ねぎ」をご存知でしょうか?今回は新里ねぎの歴史とその魅力に迫ります。

新里ねぎとは?

歴史

新里(にっさと)ねぎの歴史は江戸時代末期から始まります。当時から伝統的な栽培方法や品種を100年以上も変えず作られてきたそうです。栽培の過程でねぎが曲がって育つため「曲がりねぎ」と呼ばれることもあるそうです。
当時は自家用や贈答品として作られていたようですが、ここ10年ほどで新里ねぎの魅力が伝わり、高値で取引されるようになり生産量が増えてきています。

なぜ、栃木県で栽培されているの?

新里ねぎは、栃木県宇都宮市新里町が主な生産地です。地域の特徴として、火山灰が固まった岩石が山崩れによりできた平地であり、小石が混ざり土が乾くと固まる性質があるため、江戸時代末期の作業状況では土を深く掘り栽培することが難しい状況でした。寒い時期に種をまき、春先に苗がある程度成長した時期に1列に植え替え、8月頃に2回目の植え替えを行います。この時、浅く掘られた溝に新里ねぎを斜めに寝かせ、土を数回に分けてかけることを繰り返して栽培します。これによりねぎの白い部分が曲がって成長します。そして刺激(ストレス)が新里ねぎ特有の旨みを引き出します。

生産量

宇都宮でのねぎの作付け面積は、38ヘクタールであり、そのうち新里ねぎは2.4ヘクタール程しかないと言われており、大変貴重なねぎであると言えます。最盛期では出荷量が追い付かず、なかなか手に入らないねぎであることから「幻のねぎ」とも呼ばれています。

GI登録

伝統的な栽培方法で作られてきた新里ねぎは、2017年に栃木県で初めて農林水産省が伝統野菜であることを証明する地理的表示産品(GI:Geographical Indication)に登録されました。

新里ねぎの旬と味

南側に山が少ない場所に位置することから、日照に恵まれ成長を促します。成長が加速する時期が遅く、11月頃から12月末頃にかけて成長が加速することは、新里ねぎ特有の柔らかさに繋がっていると言われています。12月頃から3月頃までが寒さで甘みが増す時期とされており、その時期に収穫されます。12月頃は地元での販売や贈答品の出荷が最盛期であると言われています。

甘みが強く、そのまま食べても辛みが少ない特徴があります。また、柔らかくて青い葉の部分も美味しく食べられます。

新里ねぎの食べ方

甘みを活かす

アルミホイルなどに包んで焼くと新里ねぎの甘みが増し、真ん中の芯の部分はより甘みが強く美味しく食べられます。また、生で食べても辛味が少ないことから斜めに切って水にさらし和え物として食べたり、汁物や煮物などの料理に薬味としてプラスするのもおすすめです。生が苦手な方は電子レンジで加熱してから和えるものいいですね。

やっぱり鍋!

鍋やすき焼きで贅沢にいただくものおすすめです。白い部分はもちろん、青い葉の部分の甘みも強く、トロっとした新里ねぎが楽しめます。また、新里ねぎの旨みが溶け込み、よりねぎの甘みが増して絶品です。野菜や肉、魚など、どんな食材とも相性がいいので嬉しいですね。

まとめ

伝統野菜を伝えよう

新里ねぎを初めて知ったという方もいたのではないでしょうか。伝統的な栽培方法で作られた新里ねぎをぜひ楽しんでみてくださいね!

【参考文献・資料】
・農林水産省/地理的表示保護制度(GI)/新里ねぎ(https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gi_act/register/35.html) 閲覧日:2021年10月2日 
・宇都宮市/(市政番組)いただき宮っす農業王国うつのみや/第9回「新里ねぎ」(https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/movie/1015939/1017930.html ) 閲覧日:2021年10月2日

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