【睡眠の質を上げたい!】管理栄養士が解説!食事や生活のポイントとは?
寝ているはずなのに、なぜか疲れが取れない…スッキリしない…。それは睡眠の質が悪いからかもしれません。少しでも気になる睡眠の悩みがある方は、これをきっかけに食事も振り返ってみませんか?今回は、食事でできる睡眠の質をアップする方法を一緒に考えていきましょう。
2024年03月10日
睡眠の質が悪いと?
心身にも悪い影響が出る
睡眠の質は、睡眠時間帯や眠る時間だけではなく、眠りの深さなども関係します。睡眠が乱れることによって、ストレスを強く感じたり、集中力や意欲などが低下してミスや事故などにもつながる可能性もあります。
生活習慣病になる可能性が高くなる
睡眠は食欲を左右することもあります。睡眠時間が短いと、食欲を抑えるホルモンであるレプチンの分泌量が減少し、グレリンという食欲を高めるホルモンの分泌が高まります。つまり、食欲が増してしまうことで糖尿病などを引き起こしやすくなり、動脈硬化などのリスクも高まる可能性があるのです。
睡眠の質を上げるポイント~食事編~
食事のリズム
私たちの身体には体内時計があります。この体内時計は、きっちり24時間ではないため、毎日の生活の中でリセットすることが必要です。朝食、昼食、夕食など食事を摂ることで体内時計が調整されます。規則正しい食事を心がけることが大切です。
トリプトファン
トリプトファンとは、体内で合成することができない必須アミノ酸の1つで、牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品や大豆製品、バナナ、魚、卵などに含まれています。睡眠を調整するホルモンの1つであるセロトニンは、トリプトファンを材料とするため、不足すると睡眠の質が下がる可能性もあります。セロトニンは夜にかけてメラトニンというホルモンに変わるサイクルがあるため、生活のリズムを整えることも睡眠の質を上げるためのポイントです。
寝る前の食事
夕食は就寝2~3時間前までに終えるのが理想的です。胃腸が活発に動いていると寝つきも悪くなり、胃腸も休まりません。
カフェイン
コーヒーや玉露、紅茶などカフェインが含まれているものは、交感神経を優位にして目を覚ます作用があります。そのため、夕方以降の摂取は控えるのがおすすめです。
アルコール
眠れないのでアルコールを飲むという習慣はありませんか?アルコールは眠気は出ますが、眠りが浅くなってしまう恐れがあります。飲酒習慣がある方は、飲みすぎに注意しましょう。
睡眠の質を上げるポイント~生活編~
朝日を浴びる
体内時計を整える行動の1つとして、起床後に朝日を浴びることがおすすめです。日光に当たることで睡眠を調整するホルモンの生成を助けます。
深部体温
睡眠モードに入る時は、深部体温が徐々に低下して眠気が出てきます。入浴をして身体が温まり、その後は熱が放散されることで体温が下がります。また、温かい飲み物を飲むことで体温を上げやすくし、その後体温が下がることで入眠モードに入りやすいとも言われています。
寝る前のスマートフォンは控える
リラックスした環境を作るためには、交感神経よりも副交感神経を優位にするような環境を作ることが大切です。部屋の明かりを調整したり、寝る前にはスマートフォンやタブレットなどの光を見ないことも大切です。
まとめ
快適な睡眠を目指そう
いかがでしたか。睡眠の質は心身の健康のために大切です。日々の積み重ねが睡眠の質を高めます。今日からできることを少しずつはじめてみませんか? 【参考資料】 ・厚生労働省.e-ヘルスネット.快眠と生活習慣(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-01-004.html)閲覧日:2023年11月11日 ・厚生労働省.e-ヘルスネット.睡眠と生活習慣病との深い関係(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-008.html)閲覧日:2023年11月11日
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著者
丸山 まいみ(管理栄養士、公認スポーツ栄養士)
家庭の料理を通じて食に魅力を感じ管理栄養士となる。診療所での栄養指導、特定保健指導、スポーツ選手に対する栄養教育に携わる。現在は、ひとりひとりの背景に合わせ、食の楽しさや可能性を伝えるためフリーランスとして活動中。