更年期の辛い症状「ホットフラッシュ」は天然の香り“アロマセラピー”で緩和しましょう
更年期症状は人それぞれ、様々な症状が現れるのが特徴です。今回は、更年期の不調であるホットフラッシュを緩和するためのアロマセラピー活用方法をお伝えしていきます。
2016年04月17日
更年期のつらい症状とは?
更年期症のつらい症状…例えば冷え、頭痛、関節痛・肩こり・イライラ・集中力がない・不眠・うつ状態など。これらの不調が重なり合って現れます。原因は卵巣の機能低下と視床下部の関係。 視床下部がエストロゲン(女性ホルモン)分泌の命令を出しても、卵巣からホルモンが出ないため、ますます命令が下される…という悪循環。やがて視床下部がパニックを起こし、ホルモン分泌だけでなく体温調節・呼吸・精神活動などをつかさどる自律神経が乱れて様々な症状が出てくるのです。 -->>「更年期のつらい症状「冷え」は天然の香り“アロマセラピー”で緩和しましょう」については、コチラの記事から
ホットフラッシュの対処法
ホットフラッシュは最も多くの人が体験する更年期の症状です。カーッと熱くなり顔がほてったり汗が出たりすると気持ちまで慌ててしまいますね。そんな時、アロマの香りを嗅ぐだけでは治まらないのは…筆者も経験済みです。今回はいきなり表れるホットフラッシュ対処法をお届けします。
おすすめの精油をご紹介
■クラリセージ…Salvia sclarea(シソ科、花・葉より抽出): 香りはハーブ調で甘くスパイシー。エストロゲン様作用のあるスクラレオールいう成分を含んでいるので、アロマの更年期対策といえばこの精油が出てきます。 他に鎮静・鎮けいれん・発汗調整作用など。リラックス作用も期待できるので更年期の不眠やイライラにもおすすめです。 *女性ホルモン依存疾患(乳がん・子宮がん・乳腺症など)、妊娠中の方は使用を控えましょう。 ■サイプレスCupressus sempervirens(ヒノキ科 実・葉より抽出): 森林浴調の香りで気分をすぅーっとさせてくれます。特徴としてうっ滞除去除去・発汗調整・自律神経調整作用などがあるといわれ、マノオール(女性ホルモン様作用)、セドオール(ホルモン様作用)という成分を含んでいるため、更年期の女性には特におすすめです。 *女性ホルモン依存疾患(乳がん・子宮がん・乳腺症など)、妊娠中の方は使用を控えましょう。 ■ペパーミント Menthe piperita(シソ科 花・葉より抽出): 香りはさわやかで清涼感があり多くの人に好まれます。たくさんの機能性を持ち、呼吸器・消化器系のトラブル・鎮痛・冷却・皮脂分泌抑制作用などが期待できます。また、リフレッシュしたいときや集中力を高めたいときにもおすすめです。 *高血圧、てんかん、妊娠中、乳幼児の方は使用を控えましょう。 *ただし、刺激が強いので敏感肌の人は注意しましょう。
おすすめの使い方
スプレー:肌にスプレーしてほてりを静めましょう
■用意するもの スプレー容器(30ml) 無水エタノール5ml 精製水25ml 精油6滴
▼作り方
1)容器にエタノール・精油(クラリセージ2滴・サイプレス3滴・ペパーミント1滴)を入れよく振り混ぜます。 2)精製水を入れキャップをしてよく混ぜます
▼使い方
ホットフラッシュがきたら首筋や胸元に「シュッ」と一吹きします。また、頭皮のべたつきやわきの下にも使えます。持ち運びにも便利なのでバックに一本入れておくと重宝しますよ。
▼注意
・使うたびによく振ってください。 ・肌に異常が現れた場合はすぐに使用を中止してください。 ・顔にはつけないでください。
▼補足
無水エタノール、精製水は薬局で購入可能です。
まとめ
更年期症状で約9割の人が体験するのがホットフラッシュです。いざというときのために、このスプレーを1本作っておくと安心ですよ。また体臭も気になる更年期世代には、デオドラントスプレーとしてもおすすめです。 スプレーできない場合は、あらかじめウェットティッシュにスプレーしてジッパー付きの袋に入れておけば周りを気にせず肌を拭くこともできますので、いざというときのために準備しておくのも良いですね。
参考文献
NARD JAPAN ナードアロマテラピー協会 ケモタイプ精油小事典 日本アロマセラピー協会 アロマセラピーアドバイザーテキスト 更年期と加齢のヘルスケア学会 中高年女性健康教育マニュアル
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著者
山田 千賀子(アロマインストラクター・メノポーズカウンセラー)
アロマセラピーを勉強しているとき私は更年期の真っただ中でしたが、アロマは更年期にとても役立つと感じメノポーズカウンセラーの資格を取りました。以来自身の体験をもとに更年期アロマ、アンチエイジングアロマの提案を続けています。特に中高年女性のための「生活に活かせるアロマセラピー」は2008年から長年続いているライフワークです。