【日本の味】「出汁」を上手に使い分けておうちの和食をもっと美味しく!

【日本の味】「出汁」を上手に使い分けておうちの和食をもっと美味しく!

和食の味の決め手といえば、香り豊かでうま味たっぷりの「出汁」ですよね。温かいお味噌汁はもちろん、冬に美味しいアツアツの鍋料理にも、出汁は欠かせない存在です。手軽にインスタントのものが使われることも多い出汁ですが、自分でとった出汁を使えばいつもの家庭料理がワンランクアップ!今回は、そんな日本の味の決め手「出汁」について、管理栄養士が解説いたします。

2019年11月11日

出汁って何?

料理にうま味をプラス!

出汁は食材を水で煮出してうま味成分を抽出した汁のことで、料理に良い香りやうま味をプラスする役割を担っています。 それぞれの出汁の特徴を見極めて、素材や調理法に合った出汁を組み合わせることで、素材そのものの美味しさがより一層引き立ち、ワンランク上の美味しいお料理が完成します。 また、出汁の香りとうま味を活かすことで、薄味でも十分に満足できる優しい味付けとなるため減塩にも繋がり、健康的にお食事を楽しむことができますよ。 【管理栄養士も認める?!】「和食」がダイエットに良い理由とは?

鰹出汁

和食に欠かせない定番の出汁!

お味噌汁や麺類のつゆ等、出汁の香りやうま味が主役となる料理にぴったりで、和食には欠かせない定番の鰹出汁。主なうま味成分は「イノシン酸」です。 鰹の身を加熱、そして乾燥して加工したものを削って煮出します。最初にとった出汁を「一番出汁」、そして一番出汁をとった後の鰹節をもう一度しっかり煮出してとる出汁を「二番出汁」と呼びます。 上品な香りとうま味が特徴の一番出汁は、出汁が主役のお吸い物や茶わん蒸し等のお料理にぴったり。香りは弱めですがうま味が凝縮された二番出汁は煮物や味噌汁など、調味料でしっかり味付けをするお料理に向いています。

鰹出汁のとり方

鍋に水を入れて火にかけ、沸騰直前に鰹節を入れて弱火で1分ほど加熱しましょう。火を消して鰹節が沈んだら、静かに上澄みをこしてとれるのが一番出汁。 一番出汁をとった鰹節に先ほどの半量の水を入れ、沸騰して3分ほど加熱してこしたものが二番出汁となります。

昆布出汁

上品な香りで素材の味を引き立てる

乾燥した昆布からゆっくりととる昆布出汁。主なうま味成分は「グルタミン酸」です。 上品であっさりとした味わいの出汁で、湯豆腐や鯛飯や煮物など、素材の味を引き立てる役割に向いています。 【さらに美味しく】味噌の豆知識とシーン別おすすめ味噌汁3選

昆布出汁のとり方

硬く絞った布巾で軽く表面を拭いた昆布を、30分~1時間水に浸して火にかけ、沸騰する前に昆布を取り出します。 沸騰させてしまうと、昆布の粘り成分が溶け出し風味が損なわれるので要注意!

煮干し出汁

煮干しの濃厚なうま味と特徴的な香りを楽しんで

煮干しを煮出してとる煮干し出汁。主なうま味成分は「イノシン酸」です。いりこだしとも呼ばれます。 煮干しの濃厚なうま味と、特徴的な香りをしっかり楽しみたいお料理に。味噌汁や醬油ラーメンのスープ等にも良く使われています。

煮干し出汁のとり方

煮干しは頭とはらわたを取り除きます。水に30分ほど浸した後火にかけ、沸騰してから5~6分煮出してこします。

椎茸出汁

椎茸のうまみと香りが凝縮!

干ししいたけを水で戻した際に出る戻し汁が椎茸出汁。主なうま味成分は「グアニル酸」です。 煮物や炊き込みごはん等に使うと、椎茸の強い風味と香りがしっかり楽しめて美味しいですよ。

椎茸出汁のとり方

干しシイタケを水に浸して戻した際に出る戻し汁を出汁として使います。 【代謝アップにも◎】ご飯と納豆がベストマッチな理由3つ

まとめ

出汁を上手に使いこなしてより美味しく豊かな食卓を♪

いかがでしたか?様々な種類の「出汁」を上手に使いこなして、いつものおうちのご飯をワンランクアップ!より美味しく豊かな食卓を楽しんでくださいね。

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著者

谷口 美希(管理栄養士)

食べることと料理が大好きで、大学で栄養学を学ぶ。卒業後は管理栄養士として老人ホームや健診センターに勤務。現在は、特定保健指導やオンラインでの栄養指導、コラムの執筆などに携わっており、栄養の面からたくさんの方の健康を支えていくことを目指しています。


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