
ここ数年、腸内環境への注目が集まっています。腸内環境は第二の脳といわれるほど、体調に大きく影響を与え、さまざまな働きを行っています。この腸の長さが食事によって変わる可能性が示されました。今回は、腸の長さに影響する食事について、管理栄養士の視点で解説します。
腸の長さが肥満予防につながる
食事量で腸は長くなる

スイス・ジュネーブ大学の研究で、食事量が腸の長さに影響することが明らかにされました。食事量が増えることで腸が長くなり、絨毛などが増えることによって腸からのカロリー吸収能力が高まることを示しています。
腸から栄養は吸収されている
食事の中でエネルギーに変わる栄養素は、糖質、たんぱく質、脂質の3つです。これらは消化されながら胃を通過し、腸に届いて消化吸収されてエネルギーや身体の構成成分として使われます。しかし摂りすぎた栄養素は、脂肪として蓄えられてしまい、食べすぎは肥満につながってしまうのです。そして腸が長くなると、必要以上の栄養素が吸収され、肥満につながりやすくなるのです。
食事量が減るとどうなる?

今回の研究では、食事量を減らすことによって、腸の長さが正常に近づいたことも示されています。体重が気になり始めたら、食事を摂りすぎていないかをチェックしてみましょう。
体重コントロールするための食事
手ばかりで必要な食事量をチェックしよう

まずは、食事の必要量を自分の手を用いて確認してみましょう。1食あたりの目安量は下記のとおりです。
・主食(ごはん、パン、麺類を使った料理)
握りこぶし1個分
・主菜(魚、肉、大豆製品、卵を使った料理)
手のひら、指含まないサイズ
・副菜(野菜、海藻、きのこを使った料理)
生の場合は両手いっぱい、加熱した場合は片手のひらいっぱい
ただし運動習慣や日常での活動量が多く、適正体重を維持できている場合は、1食あたりの食事量を増やしたほうがよい場合もあります。
活動量が少なく、体重が気になり始めて手ばかりの量より多く食べている場合は、手ばかりの量に近づけてみるようにしましょう。
嗜好品に偏った食事にも要注意

手ばかりより食べていないのに体重が気になる場合は、お菓子やジュース、お酒などの嗜好品が多くなっていないかをチェックしてみてください。お菓子やジュース、お酒などは1日200kcal以内に抑え、食事は手ばかりの量に近づけるようにしましょう。
まとめ
よく噛んで食べることも忘れずに!
食事量を見なおす時に、量だけを意識すると挫折してしまうこともあります。よく噛んで食べることで、同じ食事量でも満足度が変わってきます。よく噛んで食べて、適正な食事量で、適正な腸の長さをキープしていきましょう。
【参考文献】
・食べ物で腸はこんなに変わる.世界の最新健康・栄養ニュース.(https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=76609&-lay=lay&-Find.html).閲覧日2022年2月22日
・医療情報科学研究所.病気がみえるvol.1消火器.メディックメディア.2021.P10 ~P11
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