ダイエット中に飲むのはNG?カロリーゼロ飲料の落とし穴
ダイエット中の方に人気の人工甘味料を使用したカロリーゼロ飲料。実は最近の研究で、カロリーゼロ飲料が、逆に肥満の原因になる可能性があることが分かってきました。管理栄養士の視点からダイエットにおすすめの飲料も紹介します。
2019年08月26日
カロリーゼロは太る?
そもそもゼロカロリーではない!
飲料のカロリーは、100mlあたり5kcal未満であれば「カロリーゼロ」と表記してもいいという決まりがあります。つまり、カロリーゼロ飲料は正確にはカロリーゼロではないのです。 食事をすると血糖値が上がります。その血糖値を下げるために分泌されるのが「インスリン」というホルモンです。「インスリン」は血液中の糖を体の臓器に取り込むことで血糖値を下げますが、取り込まれた糖が使われずに余ると、脂肪として蓄積されてしまいます。これが「インスリン」が肥満ホルモンと呼ばれる理由です。 実は、この「インスリン」は人工甘味料でも分泌されるという説があります。つまり、カロリーゼロ飲料は飲みすぎると脂肪蓄積の原因になってしまう可能性があるのです。
味覚を鈍らせ、空腹感も増すことも!
舌にある「味らい」という器官で「甘味」「酸味」「苦味」「塩味」「旨味」の5つの味を感じています。人工甘味料の「甘味」もこのセンサーで感知しており、この強い甘味に慣れてしまうとセンサーが鈍くなり、甘味の感覚が鈍くなってしまいます。 また、食欲増進のホルモンまで分泌させてしまうという研究結果もあり、空腹感が増してしまう可能性もあるのです。カロリーゼロ飲料は飲みすぎると、味覚が鈍り食欲抑制が効きにくくなることで、肥満に繋がってしまいかねないのです。
人工甘味料の依存性
おいしいものを食べると、体の中では「ドーパミン」という神経伝達物質が分泌されます。これは「脳内報酬系」と呼ばれ、分泌されることで喜びを感じることができます。甘味料はこの報酬系に影響を及ぼし、麻薬やアルコールなどと同じ作用で依存性を引き起こす、という研究結果もあります。人工甘味料を使ったカロリーゼロ飲料を飲みすぎていると、この依存性を引き起こす危険があります。
うつや病気の原因?
一部の人工甘味料には心の状態を安定に保つ「神経伝達物質」を低下させてしまうという研究結果もあります。「神経伝達物質」が低下すると、心の状態が乱れて「うつ」や「不眠」などの神経症状が出てきてしまう可能性があるのです。 また、人工甘味料の中には腎臓や血管などに悪影響を与えるのではないか、とされているものもあり、過剰に摂取していると病気の原因となってしまう危険もあるのです。
どれくらい飲んでもいいの?
人工甘味料には、それぞれ国によって毎日一生食べ続けても健康上問題ない量(一日摂取許容量)が定められており、その基準をもとにカロリーゼロ飲料は製造されています。しかし、これらはほかの食品添加物と組み合わせてのテストは行われていません。つまり、どれくらいなら飲んでも安全かは、正確には分からないことも多いのです。
ダイエット中におすすめの飲み物
ダイエット中におすすめの飲み物
水、お茶、ブラックコーヒーなどはカロリーがないのでもちろんおすすめ。その他にもハーブティーやフレーバーティーなどは香りがあるので満足感も高く、気持ちを落ち着かせてくれる効果もあるのでおすすめです。 ダイエット中にはとても魅力的に見える「カロリーゼロ飲料」ですが、がぶ飲みは考えもの。その特徴を知った上でうまく付き合っていきたいですね。
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著者
加勢田 千尋(管理栄養士)
大学卒業後、ドラッグストアにて毎月100人以上の健康相談を実施。また、勉強会講師、講演会等を担当する。その後、人間ドック専門のクリニックにて病気の予防に焦点を当てた栄養相談を実施している。また、自身の10kgダイエット成功の経験を生かし、個人向けダイエット支援も行っている。