「トクホのお茶がダイエットにいい！」「糖分や脂肪分の多い食事をしても、トクホのお茶で帳消し！」こんなふうに考えて飲んでいる方も多いようですが、ちょっと待ってください！飲むタイミングも大切って知っていましたか？今回は、知って得するトクホの基本を管理栄養士が解説します。
そもそもトクホって？？
ざっくり言うとトクホとは、特定保健用食品の略。「健康の維持・増進の効果が科学的に証明され、消費者庁に認められた食品」のことを言います。もう少し詳しく言えば、国が健康強調表示を許可・承認する制度として、1991年(平成3年)特定保健用食品の制度を発足し、1993年(平成5年)に第1号の商品が認められました。現在トクホとして国から認められている食品は1000品を超えていると言われています。
トクホとは、特定の保健の目的が期待できることを表示した食品。「ヒトがバンザイしているマーク」で良く知られていますよね。また健康維持・増進に関与する成分と、その食品を用いて、ヒトの実験で効果が実証されて、1日の目安量も設定されています。
その中でも（図を参照）、ダイエットに関係あるものは⑥⑦⑧。それぞれに効果をもたらす成分は下記のとおりです。これだけ覚えれば、今日からあなたもトクホ通かも？！
⑥コーヒー豆マンノオリゴ糖、茶カテキン、DHA、EPA、モノグリコシルヘッスペリジン等
⑦低分子化アルギン酸ナトリウム、サイリウム種皮の食物繊維等
⑧難消化性デキストリン
パッケージやHPをよく見るべし！
トクホの「体脂肪が気になる方向けのお茶」中でも、商品によって飲むタイミングが異なります。
■脂肪の吸収を抑えるタイプ
食事からの脂肪のことなので食事と一緒に飲みます。
■脂肪の分解を活性化させるタイプ
いつ飲んでもOKです。
飲むタイミングや、1日の摂取量の目安はパッケージやホームページでご確認ください。また、トクホの食品は薬に準ずるような薬効を持ちます。薬を飲んでいる人は飲み合わせの問題もあるため、先にお医者様に相談されることをおすすめします。
ダイエットに本当に効くの？
間違いではないけど…
トクホの食品を用いた試験では効果が出ていますが、被験者は肥満度25以上の方々です。このことからも、標準体重の方についての効果は明らかではないと言えますね。また、飲み始めて一定期間に効果が出ても、その後の効果までは検証されていません。
勘違いしている方が多いと思いますが、食事の脂肪が吸収されにくいからと言って食べ過ぎた分のたカロリーが帳消しになるわけではないので要注意です。「ただ、トクホのお茶を飲む。」というだけでは、ダイエットの効果は期待できない可能性は否めません。
トクホで成功する人は意識にある！？
しかし、トクホを利用することで健康的な生活への意識が上がり、食生活を見直したり、運動を始めるという変化につながることもあるようです。健康的な生活習慣への気づきにつながるきっかけになれば、トクホの効果は期待以上になるかもしれませんね。トクホがダイエットに効く、効かないは摂る人の意識改革にあるかもしれません。
まとめ
いかがでしたか？トクホの商品には商品によって、目的や期待できる効果、摂取量、タイミングなどが様々です。購入前に、HPや商品パッケージをよく読んで自分に合ったものを選ぶことが重要になります。トクホは健康をサポートする目的で、あくまでも補助食品なので、過剰な期待はNGでしょう。しかし、取り入れ方次第ではダイエット効果を上げてくれるかもしれませんよ。皆さんも、自分に合ったトクホの商品で是非健康美人を目指しましょう！
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