【どうして?】過度な運動が逆効果になる理由

【どうして?】過度な運動が逆効果になる理由

「過度の運動トレーニングは、身体を疲れさせるが意思決定に重要な脳の一部の活動も低下するようだ」という研究結果が、仏・サルペトリエール病院から報告されました。そこで今回は、こちらの研究詳細と、過度な運動がダイエットに与える影響について管理栄養士が解説します。

2020年02月22日

過度なトレーニングが脳に与える影響とは?

研究内容の詳細について

国立健康・栄養研究所が運営している「リンクDEダイエット」には、下記のような記事が掲載されています。 「過度の運動トレーニングは身体を疲れさせるが、意思決定に重要な脳の一部の活動も低下するようだ、という仏サルペトリエール病院からの研究報告。アスリートはより衝動的に行動し、達成に時間のかかる大きな報酬よりも即時の報酬を選択するようになったという。 研究チームは、平均35歳の持久力のある男性アスリートを2群に分け、3週間にわたって、1群には通常のトレーニングを続けるように、別の1群にはトレーニングを40%増やすように要請した。対象者は、主観的疲労を聞かれると共に、行動検査と機能的磁気共鳴画像装置による脳の検査を受けた。 その結果、運動トレーニングの過負荷はアスリートの疲労感を増すことが示された。また経済的な選択への影響を評価したところ、より衝動的に行動するようになった。実行制御に重要な脳の領域である外側前頭前野の活性化の低下がみられたという。 持久的スポーツは一般的に健康に良いが、やり過ぎは脳に悪影響を与える可能性があるようだ、と研究チームは結論付けた」

過度なトレーニングは身体だけでなく脳も疲れさせる!

「達成に時間がかかる大きな報酬」よりも「即時の報酬」を選んでしまう!?

「過度なトレーニングにより脳も疲れると、達成に時間のかかる大きな報酬よりも即時の報酬を選択するようになった」ということをダイエットに当てはめてみると「達成に時間がかかる大きな報酬=ダイエットの成功」、「即時の報酬=美味しい物を食べる等」ということになるとも考えられます。 つまり、ダイエットに良いからといって無理なトレーニングを行ってしまうと、つい甘い物に手が伸びやすくなってしまう可能性もあります。 【管理栄養士も実践】ダイエット中の「おやつ」の食べ方って?

ダイエットは食生活改善を中心とし、運動は無理なく行いましょう!

ダイエットには運動が必須と思う方も多いのですが、基本的には食生活改善がダイエットでは重要です。 もちろん、運動も取り入れることによりダイエット効率アップが期待できるので、室内でできる軽い筋トレやストレッチを行う、なるべく階段を使う、家事をこまめに行う、今よりも1000歩歩数を増やすなど、無理のない範囲で、できることから始めてみると良いですね。 【代謝を促してやせ体質へ】ダイエットにも嬉しい「夜ヨガ」3選

まとめ

脳の特徴を知って、ダイエットに上手に活用しましょう!

いかがでしたか? 頑張れば頑張るだけ効果が出そうなトレーニングですが、無理に行うと逆効果になってしまう可能性があります。 「運動を頑張っているのになぜかやせない…」という人は、以前と比べて食べる量や間食の頻度が増えていないかチェックしてみるのもオススメですよ! 出典:国立健康・栄養相談所「リンクDEダイエット」より「過度の運動トレーニングで脳も疲れる」 (https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=68751&-lay=lay&-Find.html)

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著者

藤井 歩(管理栄養士)

大学卒業後、給食委託会社・健康関連企業での勤務を経て、現在はフリーランスの管理栄養士としてオンラインでの栄養指導業務、特定保健指導、コラム執筆など栄養関係の様々な業務に携わっています。


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