【予防はどうしたらいい?】夏のスポーツ時の熱中症対策

【予防はどうしたらいい?】夏のスポーツ時の熱中症対策

夏の運動時は特に熱中症が心配です。熱中症のメカニズム、予防対策などを解説しています。熱中症についてしっかりと知識を持ち、正しく予防しながら楽しく運動しましょう!

2023年07月14日

熱中症とは?

熱中症は4種類に分けられる

暑い環境の中で起こるからだの障害を「熱中症」と言います。熱中症は4つの症状に分けることができます。 ◎熱失神 暑い中長時間立っている時、立ち上がった時、運動後などに起こります。脳への血流が悪くなることが原因です。めまいや失神などの症状が出ます。 ◎熱けいれん たくさんの汗が出たときに起こります。汗と一緒に失った塩分の補給が少なく、からだの中の塩分濃度が低くなることが原因です。筋肉のけいれんや手足がつるなどの症状が出ます。 ◎熱疲労 たくさんの汗をかき、水分補給が不十分なときに起こります。からだが脱水の状態になることが原因です。全身のけんたい感、頭痛、吐き気などの症状が出ます。 ◎熱射病 体温がひどく上がったときに起こります。脳機能に異常が起きることが原因です。意識障害、呼びかけなどに対しての反応が鈍くなる、言葉や動きが不自然などの症状が出ます。

どうして熱中症は起きるの?

バランスが崩れると起きる

人のからだでは、熱産生と熱放散を調節しながら行うことで、体温を36度~37度に一定に保っています。基礎代謝や運動で熱産生があると、体温が上昇します。するとからだは、皮膚の下の血管を拡張させて血流を増やしたり、汗を出して皮膚の上で気化させたりし、熱を逃がします。湿度が高い環境では、汗の蒸発が上手くいかず、体温が下がりにくいので注意が必要です。 水分や塩分の補給が不足したり、血液の循環が悪くなったり、また体温調節機能のバランスが崩れて熱産生が上回ったとき、熱中症が起きるのです。

熱中症をどう予防したらいい?

熱中症予防ポイント

日本スポーツ協会が策定した熱中症予防5ヶ条をもとに予防方法を解説します。 ①暑いとき、無理な運動は事故のもと 「暑い」ときはもちろん、「湿度が高い」ときは熱中症になりやすいので注意が必要です。運動強度を調節して、休憩をとり、適切な水分補給をしましょう。 ②急な暑さに要注意 急に暑さが増してくる時期、からだが暑さに慣れていないときに熱中症は起こりやすくなります。暑さに慣れるまで、少しずつ運動量を増やしたり、徐々に強度を強くしたりしましょう。 ③失われる水と塩分を取り戻そう 運動をするときは、意識をして水分を補給するようにしましょう。汗と一緒に塩分も失われているので、スポーツドリンクなどで0.1~0.2%程度の塩分も補給しましょう。 ④薄着スタイルでさわやかに 熱が出入りする皮膚を覆う衣服は、熱中症に大きく影響します。通気性や吸湿性のいい素材を選びましょう。また帽子などで直射日光を避けることも大切です。 ⑤体調不良は事故のもと 疲労、睡眠不足、風邪など、体調が悪いときは体温調整能力も下がり、熱中症になりやすいです。運動の前にしっかりチェックし、体調が悪いときは無理に運動をしないようにしましょう。

水分補給のポイント

水分は失った分を補給することが大切ですが、その量は個人差が大きくなります。1つの判断ポイントとしては、体重の減少を2%以内に抑えるということです。運動の前後で体重を測定し、体調管理するのもいい方法です。 給水する量が同じ場合、その間隔が短い方が体温の上昇を抑える効果があると言われています。また、一度にたくさんの水を飲んでしまうと、胃に水がたまり、気持ちが悪くなることもあります。まずは運動開始30分前くらいまでにコップ1杯~2杯程度を飲み、練習中は「少量をこまめに給水」することが大切です。

応急処置の方法

意識障害があるかないかを確認する

まずは意識に障害があるかないかを確認することが重要です。言葉や動きが不自然など意識障害があった場合は、早急に救急車を呼びます。そして安全な場所でからだを冷やしながら待ちましょう。 意識がしっかりとある場合は、安全な場所で水分と塩分の補給をします。衣服をゆるめる、氷をあてるなどし、体温を下げるようにします。吐き気などで水分の補給ができない場合、症状が改善しない場合は、意識があっても病院で診てもらうようにしましょう。

まとめ

正しい知識でしっかり予防しましょう

熱中症は正しい知識があれば防ぐことができます。しっかり対策をして夏でも楽しく運動しましょう! 【参考文献】 ・公益財団法人 日本スポーツ協会/スポーツ医・科学研究/熱中症を防ごう (https://www.japan-sports.or.jp/medicine/heatstroke/tabid523.html)閲覧日:2021年4月20日 ・公益財団法人 日本スポーツ協会/スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック (https://www.japan-sports.or.jp/Portals/0/data/supoken/doc/heatstroke/heatstroke_0531.pdf)閲覧日:2021年5月25日

【やせ習慣が身につく】管理栄養士が食生活をコーディネートするアプリって?

まずは無料でスタート♪食事を撮るだけ、プロから食事のアドバイスが届く!

  • 専属の管理栄養士がダイエットをサポート
  • 食制限なし!正しく食べて身につく「やせ習慣」♪
  • 管理栄養士が、写真を目で見て丁寧にアドバイス。AIではありません!
  • 「あってるかな?」そんな食事のお悩みを正しい知識でアドバイス

著者

原 美香(管理栄養士)

食べることが大好きで大学で栄養学を学ぶ。卒業後は食品会社を経て、管理栄養士の会社で特定保健指導、スーパーや惣菜店のメニュー開発等に携わる。現在はオンラインでのコラムを執筆中。1男1女の母としても奮闘中! 生活を楽しく豊かにしていく食事を目指しています!


カテゴリ別ニュース