【どんな影響がある?】カフェインの含有量と控えたい時のポイント

【どんな影響がある?】カフェインの含有量と控えたい時のポイント

コーヒーやエナジードリンクなど、カフェインの入った食品を摂取する時に、カフェイン量を気にしている方はどの位いるでしょうか。カフェインを控えたいけれど、代わりに何を飲んだらよいかわからない、という方もいるかもしれません。カフェインには、覚醒作用など様々な作用があるとされていますが、依存症や過剰摂取による中毒症状なども報告されています。そこで、今回はカフェインを控えたい時のポイントや、おすすめの飲み物などについてご紹介していきます。

2022年09月22日

カフェインとはどんなもの?

カフェインとは

カフェインは、コーヒーなどの苦み成分の一つで、主にコーヒー豆や茶葉などに含まれている天然成分です。 コーヒー、お茶、ココア、チョコレートなど私たちが日常的に摂取する食品に含まれています。 また、コーヒー豆や茶葉から抽出されたカフェインは、コーラなど清涼飲料水の苦味料などの用途で、食品添加物として使われています。

カフェインの作用

カフェインは、主に眠気に効く覚醒作用や利尿作用があることが知られています。この他にも、集中力や運動能力を向上させるなど様々な効果が期待できるとされおり、風邪薬や鎮痛剤などの医薬品にも使用されています。

カフェイン依存とは

朝起きた時や仕事前などに、コーヒーを飲む習慣がある方も多いのでは?カフェインを摂取すると覚醒作用などにより眠気が覚めて体がスッキリとしたように感じるかもしれません。 しかし、習慣的にカフェインの摂取を繰り返すと、少量のカフェインでは脳へ働きにくくなくなってしまいます。これにより、疲労を感じやすくなり、それを解消しようとカフェインの量が増えていき、カフェイン依存に陥ることがあるのです。

カフェイン中毒とは

適量のカフェイン摂取であれば問題ありませんが、カフェインを過剰に摂取してしまうと、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢、吐き気などの中毒症状を発症する可能性があります。症状が悪化すると意識消失や心肺停止、死に至る場合もあるので注意が必要です。

カフェイン含有量

カフェイン量の比較

コーヒーのカフェイン量が多いと思われがちですが、玉露にはコーヒーの2倍以上ものカフェインが含まれていますね。エナジードリンクは製品にもよりますが、1本換算にすると36~150mlのカフェインが含まれています。 眠気覚ましにと1日に何本も飲んでしまうと、過剰摂取となる可能性があります。含有量をチェックしながら摂取しましょう。

カフェインの摂取量

1日のカフェインの摂取量は?

カフェインに対する感受性は個人差が大きく、健康に及ぼす影響を正確に評価することは難しいとされています。そのため、人が生涯に渡り、毎日摂取し続けたとしても健康への悪影響がないと推定される1日当たりの摂取量、「一日摂取許容量(ADI)」は設定されていません。

カフェイン摂取の目安量

欧州食品安全機関(EFSA)によると、健康な成人の習慣的なカフェイン摂取量は、1日あたり400mg以下(コーヒー4杯程度)であれば健康リスクへの心配はないとされています。 妊娠中のカフェインの過剰摂取は、胎児の発育に影響が及ぶリスクも懸念されています。カフェインを含む食品を摂取する場合は、1日あたり200mg以下(コーヒー2杯程度)を目安にするとよいですよ。

カフェインを控えたい時は?

ノンカフェイン

妊娠中などで、カフェインの含まれていないものを選びたいという方もいるのではないでしょうか。そんな方には、カフェインの含まれていない「ノンカフェイン」のものがおすすめです。 麦茶、ローズヒップティー、ルイボスティー、カモミールティー、タンポポ茶、そば茶、ごぼう茶、黒豆茶などがありますよ。

デカフェ&カフェインレス

カフェインの摂取量を控えたいけれど、どうしてもコーヒーや紅茶などのカフェインが含まれるものを飲みたいという時もあるかもしれません。そんな時は、カフェインを含んでいる食品からカフェインを取り除いた「デカフェ」、カフェイン含有量の少ない「カフェインレス」のものを選ぶとよいですよ。 日本では、カフェインを90%以上取り除いたコーヒーを「カフェインレス」と表示できます。紅茶やお茶などには厳密な決まりはありません。

カフェインゼロの表記について

最近では、「デカフェ カフェインゼロ」などと記載された製品も増えています。ゼロとの記載がありますが、元々カフェインの含まれているものからカフェインを取り除くため、完全にゼロというわけではない可能性があります。「100ml当たりカフェイン含有量0.001g未満のものは、カフェインゼロと表示しています」などと記載されている場合があります。このような記載がある場合は、完全にカフェインが含まれていないわけではありませんが、ゼロに近いものとなっています。 完全にカフェインを含まないものを選びたい方は、カフェインが含まれていない原材料を使った「ノンカフェイン」のものを選ぶとよいですよ。

まとめ

カフェイン量を上手にコントロールしよう

カフェインには様々な作用がありますが、過剰摂取によるリスクもあります。カフェインの含有量や控え方を知ることで、上手にカフェインの摂取量をコントロールしていきたいですね。 【参考】 ・食品安全委員会/食品中のカフェイン https://www.fsc.go.jp/factsheets/index.data/factsheets_caffeine.pdf 閲覧日:2021年6月27日 ・厚生労働省/食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~ https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000170477.html 閲覧日:2021年6月27日 ・農林水産省/カフェインの過剰摂取について https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/hazard_chem/caffeine.html 閲覧日:2021年6月27日 ・全日本コーヒー協会/カフェイン http://coffee.ajca.or.jp/webmagazine/library/caffeine 閲覧日:2021年6月27日 ・一般社団法人公正取引協議会連合会/コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約及び施行規則 https://www.jfftc.org/rule_kiyaku/pdf_kiyaku_hyouji/coffee_beverage.pdf 閲覧日:2021年6月27日

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著者

高橋 みゆき(管理栄養士)

管理栄養士。大学で栄養学を学び、パーソナルトレーニングジムでのトレーニング・食事指導、ダイエットアプリでの食事アドバイス業務に携わり、現在では「食・栄養」をテーマにしたコラムも執筆。 自身も25㎏のダイエット経験があり、ひとりひとりの性格や生活習慣に合わせ、継続しやすい減量方法・生活習慣改善方法を提案している。


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