【3対1のカクテル公式】効果的な運動時間とは?

【3対1のカクテル公式】効果的な運動時間とは?

「ダイエットや健康維持のため、運動をはじめたい!しかし、どのくらい運動したらよいかわからない」「運動を続けているけど、効果的に運動できているかわからない」そんな方にお伝えしたい研究結果が、アメリカのコロンビア大学によって発表されました。「運動や、種々の軽度身体活動を含む運動「カクテル」には、同じような健康上のメリットがあるようだ」といった内容です。今回は、カクテルの効果や根拠となる研究の内容について、詳しくご紹介するとともに、どのように実生活に生かしていくかをお伝えします。

2021年08月25日

研究の詳細

主任研究者のキース・ディアス助教授の考え

主任研究者であるキース・ディアス助教授は「健康を維持する方法は、週5日少なくとも30分の運動をすることだ」と何十年もの間、人々に伝えてきました。 しかし、30分は1日のたった2%でしかありません。1日のうちわずか2%の活動習慣のみで健康のすべてが決まるのでしょうか。 そこで、「個人が一日の残りの時間をどのように過ごしているかによっては、運動ガイドラインの推奨では不十分である」とディアス助教授は考えました。

研究方法

今回の研究ではイギリス、アメリカ、スウェーデンの13万人の成人が対象となっています。参加者は身体活動量計を使い、24時間すべての身体活動を記録しました。 組成解析と呼ばれる手法を用い、中程度から激しい運動(ランニング、その他の心拍数を上げる運動など)、軽い身体活動(家事、ウォーキング等)、および座位を含む、さまざまな活動の組み合わせによる死亡リスクへの影響を検討しました。

研究結果

その結果、中程度~激しい身体活動を30分間行うことのメリットは、その日の残りの時間、どのように過ごすかによって異なるということが明らかになりました。 現在の推奨されている「1日あたり30分という中程度から激しい身体活動」は、座位行動が7時間未満の一部の人の死亡リスクを最大80%減少させましたが、長時間(1日あたり11~12時間以上)座位ですごす人の死亡リスクを減少させませんでした。 つまり、1日30分以上の運動が必要であるというだけでなく、それ以外の時間に、座りっぱなしではなく動いていることが大切であるということがわかりました。

「3対1のカクテル公式」とは?

死亡リスクを下げる活動の組み合わせ

研究チームは、健康を改善して死亡のリスクを減らすためには、「1時間に3分間の中程度~激しい活動、または12分間の軽い活動を行うことが最適である」という「3対1のカクテル公式」を発見しました。 さらに、この基本的な公式を使用することで、死亡リスクを30%減少させる、以下のような複数の活動の組み合わせを導き出しました。 ・55分の運動、4時間の軽い身体活動、11時間の座位 ・13分間の運動、5.5時間の軽い身体活動、10.3時間の座位 ・3分間の運動、6時間の軽い身体活動、および9.7時間の座位

まとめ

生活スタイルに合わせた活動の組み合わせを考えましょう!

いかがでしたか?今回紹介した研究では、座位時間と身体活動の適切なバランスを見つけることが重要であるということがわかりました。 運動時間を長くことができない人や、強度の高い運動をおこなうのが難しい人は軽い身体活動を長めにおこなうようにしましょう。負担が少なく取り入れやすいウォーキングなどもおすすめです。 また、運動をしっかりとおこなう時間がある方でも、座位時間が長くならないことが重要です。家事など生活に組み込める身体活動をおこなうのもよいでしょう。ご自身のスタイルに合わせて活動の組み合わせを考えて見てくださいね。 出典:様々な身体活動「カクテル」に同様の健康利益」(国立健康・栄養研究所) アクセス日:2021年7月日 (https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=75112&-lay=lay&-Find.html)

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著者

藤井 歩(管理栄養士)

大学卒業後、給食委託会社・健康関連企業での勤務を経て、現在はフリーランスの管理栄養士としてオンラインでの栄養指導業務、特定保健指導、コラム執筆など栄養関係の様々な業務に携わっています。


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