【健康でも危険!?】管理栄養士が解説!不調を招く「血糖値スパイク」を食事で改善する3つのコツとは?
テレビ番組でも取り上げられている「血糖値スパイク」をご存知でしょうか?なんとなく、肌荒れがひどいとか、髪がパサついてきたなと感じている方は、血糖値スパイクが影響しているかもしれません。そこで今回は、血糖値スパイクの原因と対策を管理栄養士がしっかりとお伝えします。
2018年11月28日
血糖値スパイクとは
「血糖値スパイク」とは、血糖値が急上昇後、急降下してしまう状態のことを言います。 私たちは食事から糖質をとると、血液中の糖が増え、血糖値が上がります。しかし、血液中の糖が増えたことを感知すると、膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、血糖値は下がり、元の状態に戻っていきます。イメージとして、山を描くような形で血糖値は上昇して下降します。 通常はなだらかな山を描きます。しかし、早食いや糖質に偏った食事をすると、この山が鋭角のとんがった山を描くように急上昇し、その後急降下することがあります。この結果、、血糖値スパイクが起こるのです。血糖値スパイクは、やせている、太っているにかかわらず、起こっている可能性があります。
血糖値スパイクが繰り返されると・・・
血糖値スパイクのように、血糖値が急激に上昇し、その後急降下すると、低血糖のような状態を招くことがあります。低血糖のような状態になると、イライラやだるさなどを引き起こしやすくなり、日常生活でのパフォーマンスを下げてしまう可能性があります。 そして、血糖値が高い状態では、お肌や髪にもダメージを与えてしまうのです!
高血糖はお肌の大敵!
必要以上に血液中の糖が増えると、タンパク質などとくっついて活性酸素が作られます。活性酸素は、増えることで細胞の劣化を招くと言われている物質です。 たとえば、肌のハリを保つコラーゲン繊維を破壊して肌の弾力が失われる可能性があるほか、皮膚に沈着するとシミやクスミの原因となり、肌の透明感が失われる場合もあります。そのため美肌を保つためには、血糖値をコントロールすることが大切です。
髪の栄養不足の原因に?
私たちは、血液から必要な栄養素を全身に届け、さらに不要になったものを回収しています。しかし、高血糖の状態では血液に不要なものが多い状態になっており、髪まで栄養素が届きにくく、髪の栄養不足を招くことがあります。そこため美髪を保つためにも、血糖コントロールは大切です。 ▶【未来の肌年齢が変わる?!】食べて美肌を作る4つの食材とは?
糖質の摂り方が血糖コントロールの秘訣
血糖コントロールするうえで切り離せないのが、糖質です。そうはいっても、糖質は私たちに必要な栄養素の1つのため、上手に摂ることが重要になります。糖質を摂るときのポイントは、食物繊維が一緒に摂れているかどうかです。食物繊維を一緒にとることで血糖値はゆるやかに上昇するため、糖質を摂るときは食物繊維を多く含むものを選んでみましょう。
選び方のポイント
同じごはやパンでも、右のほうが食物繊維を多く含みます。 ・白ごはん < 雑穀ごはん < 玄米ごはん ・白いパン < 茶色系パン(ライ麦パンなど) ・パスタ < 全粒粉パスタ、ゼンパスタ(しらたき) ・うどん < そば(そばの比率が多いほどおすすめ) ・バナナ < キウイ ▶【管理栄養士に聞いた!】ペタンコお腹を作る秘密は「食物繊維」にある?!!
糖質以外に食事で気をつける3つのポイント
1)主食、主菜、副菜を揃えて食べる
パンだけ、おにぎりだけ、うどんだけ、パスタだけ…などのように糖質に偏った食事をすると、血糖値は上がりやすくなります。これらの主食に加え、主菜である魚や肉、卵、豆腐、納豆を使った料理を1品、副菜である野菜料理1~2品を加えると良いでしょう。
2)野菜から食べる
野菜やきのこ、海藻類などの食物繊維を多く含む食品か先に食べることで、糖質の吸収が緩やかになり、血糖値の急上昇を抑えることが期待できます。
3)ゆっくり食べる
食べる速さも血糖値に影響します。食べる速さが速いと、身体の中に糖質が入る速さも速くなり、急激に血液中の糖が増えてしまいます。血糖値が急上昇するとインスリンが大量に分泌され、血糖値は急激に下がってしまいます。そのため、ゆっくりよく噛んで食べることが大切です。
食事以外で気をつけること
身体の中で、糖質は脳や肝臓、筋肉のエネルギーとして使われています。筋肉を使うことによって、筋肉での糖質の需要が高まり、血糖値は下がりやすくなります。散歩をするなど、食後に筋肉を使うことも良い対策です。
まとめ
トレンドワードでもある「血糖値スパイク」。美肌や美髪の秘訣は、血糖値スパイクを起こさないことがポイントです。美肌や美髪のために、食事と食後の運動を心がけ、血糖値を上手にコントロールしていたいものですね。
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著者
酒井 葉子(管理栄養士、東京糖尿病療養指導士)
幼少期にアトピー性皮膚炎で悩み、身体の内側から見直す必要性を感じて管理栄養士に。大学卒業後は、給食管理業務や医療機関での栄養指導に携わり、現在は保健指導やコラムの執筆に従事。食を通して、充実した毎日のサポートを行ってまいります。