【アミノ酸スコアとは?】良質なたんぱく質との関係について解説します!

【アミノ酸スコアとは?】良質なたんぱく質との関係について解説します!

「アミノ酸スコア」は、なかなか聞き慣れない言葉かもしれません。よく「良質なたんぱく質を摂りましょう!」とは聞くけれど、良質なたんぱく質とは?と思っている方もいるのではないでしょうか。この良質なたんぱく質には、このアミノ酸スコアが関係しているのです。今回は、良質なたんぱく質とアミノ酸スコアについて解説していきます。

2020年08月16日

たんぱく質について

そもそもたんぱく質とは?

たんぱく質は三大栄養素(糖質・脂質・たんぱく質)のうちの一つで、私たちの身体に必要不可欠な栄養素です。20種類のアミノ酸が様々な組み合わせをつくり、たんぱく質を構成しています。筋肉・臓器・皮膚・髪の毛・爪・ホルモンなど、私たちの身体を構成するためにとても重要な役割を果たしています。

アミノ酸について

アミノ酸とは?

私たちの身体は、約60%が水、残りの約40%のうち半分程をアミノ酸が占めています。 このアミノ酸は20種類あり、これらの組み合わせによってたんぱく質が構成されています。このうちの一つでも欠けてしまうと、たんぱく質を合成することができません。

必須アミノ酸

20種類のアミノ酸のうち、私たちの体内でつくることのできない9種類のアミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、トリプトファン、スレオニン、リジン、ヒスチジン)が「必須アミノ酸」と呼ばれています。体内でつくることができないため、食事から摂取する必要があります。

非必須アミノ酸

体内で糖質や脂質からつくることのできる11種類のアミノ酸(チロシン、システイン、アスパラギン酸、アスパラギン、セリン、グルタミン酸、グルタミン、プロリン、グリシン、アラニン、アルギニン)が「非必須アミノ酸」と呼ばれています。

アミノ酸スコアについて

良質なたんぱく質とは?

良質なたんぱく質とは、たんぱく質を多く含む食品の中でも、必須アミノ酸をバランスよく摂取できるものを示しています。食品中に含まれる必須アミノ酸のバランスを評価したものを「アミノ酸スコア」といい、この数値が100に近いほど身体で効率よく利用される”良質なたんぱく質”ということになります。

たんぱく質が不足すると

筋肉量の低下、疲れやすくなる、病気への抵抗力の低下、やせにくくなるなど、様々な不調へつながる可能性があります。体内では、「食べたもののたんぱく質が消化によりアミノ酸へ分解される→分解したアミノ酸が新たに合成され、たんぱく質がつくられる→再び分解される」という代謝を繰り返しています。 古くなったたんぱく質は、アミノ酸に分解され肝臓で新しいアミノ酸につくり変えられます。一部のアミノ酸は、水とアンモニアに分解されて尿として排泄されてしまうので、アミノ酸が不足しないよう補給しなければなりません。 通常の食事をしていれば、アミノ酸が不足することはないとされています。しかし、ダイエットで食事量を大幅に減らすなどは、アミノ酸不足の原因となるので注意しましょう!

良質なたんぱく質の上手な摂り方

まんべんなく食べよう!

先ほどもお伝えしましたが、「必須アミノ酸」は身体でつくることができないため、食事から摂取する必要があります。 表からわかるように、肉・魚などの動物性食品はアミノ酸スコアが高く、穀類・野菜類などの植物性食品は必須アミノ酸のいずれかが不足し、アミノ酸スコアが低い傾向があります。 アミノ酸スコアの高い食材を摂取すれば、良質なたんぱく質が摂れるのでは?とも思ってしまいそうですね。しかし、毎日お肉だけ、卵だけなどと偏った選び方をしてしまうと、脂質やコレステロールの摂りすぎにつながったりなどと、栄養バランスが乱れやすくなってしまいます。 また、食品の調理による加熱などでも、アミノ酸スコアに変化が生じる可能性があるとされています。この食品だけ!と偏った選び方ではなく、朝は卵、昼は肉、夜は魚などとまんべんなく食品を選んで食べるようにしましょう。

アミノ酸スコアのバランスをよくしよう!

アミノ酸スコアが低いものは、他の食品と組み合わせることでアミノ酸のバランスをよくすることができます。 例えば、米やパンは必須アミノ酸のリジンが不足していますが、卵やソーセージなどの動物性たんぱく質を多く含む食品を組み合わせて食べることで、不足している必須アミノ酸を補えます。 また、米には少ないリジンですが、大豆にはリジンが多く含まれています。大豆にはメチオニンが少ないのですが、米にはメチオニンが多く含まれています。日本では、ご飯と味噌汁、ご飯と納豆などが基本の食文化となっていますが、米と大豆がお互いの少ないアミノ酸を補っており、健康的な組み合わせで理にかなっていると言えますね。 【ダイエット食材】鶏むね肉をパサつかずに調理する方法とは?

まとめ

いかがでしたか?食品の種類によってアミノ酸のバランスが異なります。卵・肉・魚・乳製品・大豆製品といったそれぞれ違う種類の食材を取り入れ、その種類もできるだけ多くのものを摂取してアミノ酸のバランスを整えることが大切です。魚であればサケ・アジ・タラなど、肉であれば豚肉・牛肉・鶏肉など種類を変えてみるとよいですね。 私たちが生きていくうえで必要不可欠なたんぱく質。食材の組み合わせを意識しながら、アミノ酸スコアの高い良質なたんぱく質を摂っていきたいですね。 【低脂質&高たんぱく】鱈の栄養素とヘルシーレシピ3選

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著者

高橋 みゆき(管理栄養士)

管理栄養士。大学で栄養学を学び、パーソナルトレーニングジムでのトレーニング・食事指導、ダイエットアプリでの食事アドバイス業務に携わり、現在では「食・栄養」をテーマにしたコラムも執筆。 自身も25㎏のダイエット経験があり、ひとりひとりの性格や生活習慣に合わせ、継続しやすい減量方法・生活習慣改善方法を提案している。


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