【意外と知らない】食品添加物「コーンシロップ」の摂りすぎにはご注意を!

【意外と知らない】食品添加物「コーンシロップ」の摂りすぎにはご注意を!

ジュースやお菓子などの食品添加物として使われているコーンシロップは、以前から健康に与える影響について話題になっています。今回は、最近分かってきたことも含めて「コーンシロップ」が健康に与える影響について、管理栄養士の視点で解説していきます。

身近な存在「コーンシロップ」とは

コーンシロップとは、トウモロコシに含まれるでんぷんを酵素や酸で分解し、シロップにしたものです。ジュースや炭酸飲料、菓子パン、洋菓子、キャンディー、アイスクリーム、ヨーグルトなど、私たちの身近にある商品で幅広く使われています。

炭水化物と糖質の違い

炭水化物とは「糖質+食物繊維」のことを言います。

糖質はたくさんの種類がある

ひと言に糖質と言っても、いろいろな種類があります。最も小さい単位として、多くの食材に含まれる「ブドウ糖」、果物に多く含まれる「果糖」、乳製品に多く含まれる「乳糖」があります。

「ブドウ糖」と「果糖」からなる砂糖など、2つの糖質からできる糖質は吸収がよいことから、単純糖質と言われています。単純糖質に対して、複数のブドウ糖からなる「でんぷん」などは複合糖質と言い、単純糖質と比べるとゆるやかに糖質が吸収されていきます。

コーンシロップはどんな糖質?

コーンシロップは「ブドウ糖」と「果糖」からなる単純糖質です。一般的に「異性化液糖」「ブドウ糖果糖液糖」「果糖ブドウ糖液糖」などと商品に記載されています。

異性化液糖は、ブドウ糖と果糖の割合によって表示方法が変わります。JAS規格では、果糖の含有率が50%未満のものを「ブドウ糖果糖液糖」、50%以上90%未満のものを「果糖ブドウ糖液糖」、90%以上のものを「高果糖液糖」と分類しています。

果糖とブドウ糖のダブルパンチ

果糖を摂りすぎると、肝臓では尿酸と中性脂肪を作り、脂肪肝や心疾患、痛風のリスクが高まるとされています。果糖に対してブドウ糖は摂りすぎると高血糖を招き、糖尿病のリスクが高まるとされています。

今回、カリフォルニア大学デービス校からの研究報告で、高果糖コーンシロップ(果糖ブドウ糖液糖)は、果糖を単独で摂った時と同じくらい健康に悪影響を及ぼす可能性があることを明らかにしました。この研究では、心疾患へのリスクとして果糖の摂りすぎが最も高く、ブドウ糖は最も低く、高果糖コーンシロップはその中間と予想していました。

しかし、実際は、「果糖」と「ブドウ糖」の相互作用によって、高果糖コーンシロップが心疾患のリスクを最も高めるという結果になりました。

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欠かせない栄養素「糖質」の賢い摂り方

摂りすぎると心疾患や糖尿病のリスクを高める糖質。一方で、ブドウ糖は一番効率のよいエネルギー源になり、私たちにとって欠かせない栄養素です。糖質は質にこだわり、適量摂取を心がけることが大切です。

おすすめの糖質の摂り方は、主食と果物を適量摂ることです。主食になる糖質は、ごはんやパン、麺類などがあり、米や小麦粉、そば粉などが原料になります。これらの原料に含まれる糖質はでんぷんのため、緩やかに吸収されます。さらに、糖質を緩やかに上昇させる食物繊維や糖質の代謝に欠かせないビタミンB1を一緒に摂ることができるメリットがあります。

果物は、果糖とブドウ糖を含みますが、食物繊維やビタミン、ミネラルを摂ることができます。メリットもあるため、果物も適度に食べることが大切です。

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まとめ

ジュースやお菓子などの嗜好品を食べすぎると、コーンシロップの摂りすぎにつながり、心疾患や糖尿病のリスクを高める可能性があります。嗜好品は摂取カロリーの1割(100~200kcal)を目安に食べるように心がけましょう。

【参考文献】
・リンク・デ・ダイエット世界の最新健康・栄養ニュース/栄養/高加糖コーンシロップ、果糖とブドウ糖で健康にワンツーパンチ(https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=72868&-lay=lay&-Find.html) 閲覧日:2020年11月29日
・農林水産省/告示・通知/告示一覧/昭和55年告示/異性化液糖及び砂糖混合異性化液糖の日本農林規格(https://www.maff.go.jp/j/kokuji_tuti/kokuji/k0000986.html) 閲覧日:2020年11月29日

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