【ねっとり食感!】さといもの栄養とおすすめレシピ3選

【ねっとり食感!】さといもの栄養とおすすめレシピ3選

ねっとりと滑らかな食感がクセになるさといも。他のいも類よりも食卓に上がる機会は少ないかもしれませんが、実はいも類屈指のカロリーの低さを誇ることをご存知ですか?そんなさといもの歴史は非常に古く、なんと縄文時代までさかのぼります。今回は、さといもに含まれる栄養成分とレシピについて、日本で親しまれるようになった背景を振り返りながらご紹介します。

2021年11月07日

さといもはどのような食材?

縄文時代から長く親しまれている伝統野菜

さといもは稲作が始まる前の縄文時代に日本に伝わってきたとされる、長い歴史を持つ作物です。原産地は東南アジアで、中国を介して日本に伝わりました。山で栽培されるいもを「やまいも」と呼んでいたことに対し、里で栽培されるいもであったため「さといも」という名前が付きました。

江戸時代の常識?いもといえば、さといも!

みなさんは「いも」と聞いて何を思い浮かべますか?じゃがいもやさつまいもを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?しかしながら、これらが日本に伝わったのは江戸時代に入ってから。江戸時代までの人々にとっては、「いも=さといも」という考えがポピュラーだったのです。

縁起物としてのさといも

さといもは大きな親いものまわりに子いも・孫いもが育ちます。この成長の仕方から、豊作や子孫繁栄の象徴といわれるようになりました。縁起のいい食材として、おせち料理や、地域によってはお雑煮の具材に使われます。

さといもの栄養成分

他のいも類よりもカロリーが低い

ダイエットをしていると、食品のカロリーが気になることもありますよね。特にいも類は、カロリーが高く、太りやすいイメージから、避ける人も少なくありません。しかし、さといものカロリーは100gあたり53kcalと、さつまいもの半分以下。いも類の中では比較的カロリーが低い点が魅力です。

塩分の排泄を助ける「カリウム」

さといもにはミネラルの1つ、カリウムが多く含まれます。塩分は摂りすぎると高血圧やむくみの原因となる場合がありますが、カリウムは過剰な塩分の排泄を助け、体内の塩分・水分のバランスを調整してくれます。 ただしカリウムは水に溶けやすいので、しっかりと摂りたい場合には、蒸し調理や電子レンジ調理、また、汁ごと食べられるように、汁物の具材にするのもオススメです。

独特なぬめりを生み出す「ガラクタン」

さといもの皮を剥く時に、ぬめりが気になったことはありませんか?あのぬめりの正体は、水溶性食物繊維のガラクタン。糖質の吸収を緩やかにするため、食後血糖値の急上昇を抑えたり、コレステロールを下げたりする効果が期待できます。また、水溶性食物繊維は腸内環境を整える効果が期待できるので、便秘の予防・改善にも役立ちます。 ガラクタンはカリウムと同じように水に溶けやすいため、水にさらす時間を短時間にすると、栄養を無駄なく摂ることにつながりますよ。

さといもを使ったおすすめレシピ

さといもの煮っころがし

和食の定番でもあるさといもの煮っころがし。さといも特有のヌメリとねっとりとした食感を活かした一品です。 ▶「さといもの煮っころがし」のレシピはこちら

さといものジャーマンポテト

じゃがいもを使ったジャーマンポテトを、さといもでアレンジ。カロリーを抑えながら、カリウムをしっかりと摂ることができることがおすすめポイントです。 ▶「さといものジャーマンポテト」のレシピはこちら

山形名物!具だくさん芋煮

山形県の郷土料理・芋煮をご存じでしょうか?芋煮は秋から冬にかけてよく食べられ、家族や友人で芋煮の鍋を囲む「芋煮会」が山形県の恒例行事として知られています。具だくさんでボリューム満点な芋煮を、ぜひご家庭でもお試しください。 ▶「山形名物!具だくさん芋煮」のレシピはこちら

まとめ

魅力がたくさん詰まったさといもを味わおう!

遠い昔から日本の食卓に並んでいたさといも。現在では、じゃがいもやさつまいもがメジャーになりつつありますが、さといもにもうれしい魅力がいっぱい詰まっています。ぜひ今回ご紹介したレシピも参考にしていただき、古きよき伝統を食卓に取り入れていきましょう。 【参考文献】 ・とれたて大百科 サトイモ(JAグループ) https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=3 閲覧日:2021年7月30日 ・さといもの歴史(登後大野市農業振興課) http://satoimo.jp.net/history/ 閲覧日:2021年7月30日 ・食材まるかじり(2)(農林水産省) https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1109/spe2_02.html 閲覧日:2021年7月30日 ・日本食品標準成分表2020年版(八訂)(文部科学省) https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html 閲覧日:2021年7月30日 ・とれたて大百科 サツマイモ(JAグループ) https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=38 閲覧日:2021年7月30日 ・ジャガイモ「どこからきたの?」(農林水産省) https://www.maff.go.jp/j/agri_school/a_tanken/zyaga/01.html 閲覧日:2021年7月30日

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著者

藤倉 詩織(管理栄養士)

【予防医療】にかかわりたいという思いから、大学卒業後は健診センターに就職。現在はフリーランスの管理栄養士として、食や栄養に関するコラム執筆などに携わっています。より多くの人に「食べることが楽しい」と思っていただけるよう「正しい食の情報」をお伝えしていきます。


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