バレンタインが近づくと、今年はどんなチョコレートを選ぼうかワクワクしている方も多いことでしょう。複雑な味わいで多くの人を魅了するチョコレート。最近では健康効果が高いことも知られています。甘くクリーミーなだけではないチョコレートの魅力を栄養面からご紹介します。
チョコレートはダイエットの味方？
減量中の間食は、低カロリーで、不足しがちな栄養成分を補えるものが基本です。カロリーが高そうなチョコレートを我慢することもありますが、チョコレートに含まれる脂肪は、体脂肪として蓄えられにくいことが、様々な研究から解明されているようです。
チョコレートの主原料のカカオ豆は、テオブロマ・カカオ（神の食物）と呼ばれ、原産地の中米の国では、紀元前の昔から栽培され、アステカの人々には不老長寿の薬として珍重されていました。
チョコレートの栄養
カカオ豆に含まれている栄養素の約半分は脂肪と言われています。脂肪はダイエットの大敵と思われていますが、細胞を活性させ若々しく保ち、ホルモンの材料になる大切な栄養素と言えるでしょう。含まれる脂肪酸の構成によって身体への影響も大きく違うようです。カカオ豆の主な脂肪酸は、ステオリン酸、オレイン酸、パルミチン酸の３種類で、美肌や体内の新陳代謝を高める脂肪酸を多く含み、体脂肪として蓄えられにくく、直接肥満に繋がるとは言えないかもしれません。
便秘解消！？
カカオ豆に含まれる食物繊維の大部分は不溶性食物繊維のリグニンと言われています。ダイエット中に便秘で悩む人の多くは、食べる量が少なくなるので、便の量も少なくなることが原因の可能性があるかもしれません。不溶性食物繊維を増やすことで改善が大きく期待できます。最近では、カカオプロテイン（難消化性のたんぱく質）や不飽和脂肪酸のオレイン酸に、腸の蠕動運動を活発にする働きや、腸内フローラを改善する働きがあることが知られてきているようです。
甘くてクリーミーな味わいのチョコレートは、少量でも満足感が生まれます。お腹がすいた時、チョコレートをほんの少し食べて、ドカ食い防止に繋がるでしょう。
■【新常識】チョコレートは太るって嘘だった！？食べても痩せるって本当？
ダイエット中に不足しがちなミネラルが豊富。
カルシウムとマグネシウムのバランスが抜群
チョコレートはカルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルを豊富に含んでいる食品と言われています。マグネシウムは身体にとって重要なミネラルで、体内のミネラルバランスを調整する役割を担っていまが、最近の食事では不足しがちではないでしょうか。カルシウムとともに、骨粗しょう症の予防に役立つほか、不足すると月経前のイライラなどの情緒不安定を引き起こしやすいので、こまめに補いたいものです。
アーモンドやピーナッツなどにも多く含まれているので、チョコレートと組み合わせたアーモンドチョコレートや、ブラウニーなどをおやつに食べるのもおすすめです。
カカオマスポリフェノールの抗酸化成分に注目
カカオマスポリフェノール
甘さとほのかに感じられる苦みがチョコレートの複雑な味わいのもとになっていますが、この苦み成分がカカオマスポリフェノールと呼ばれる抗酸化物質のようです。チョコレートに含まれるカカオマスポリフェノールは、主にカカオポリフェノール、カテキン、エピガロカテキン、プロアントシアニンで、強い抗酸化作用を発揮します。主成分のエピカテキンは血漿の酸化を防いで血流改善し、代謝効果が高まることが知られています。ブラックチョコレートに多く含まれるので、健康効果を期待するには、ブラックチョコレートがおすすめです。
おやつでリフレッシュ
チョコレートに含まれるテオブロミンは、カフェインと同じような神経を鎮静させ、リラックスさせる効果が期待できます。テオブロミンは大脳を刺激して集中力や記憶力を高めるようです。カフェインと組まわせると効果が高まるという研究もありますから、チョコレートをダイエットの味方にするため、ティータイムは、無糖のコーヒーや紅茶と一緒にほんの少しのチョコレートを楽しみながら、ゆったりとすごしませんか。
まとめ
バレンタインのころには、街に味わいも様々な宝石のようなチョコレートがあふれますが、おとなの楽しみとして定着しているヨーロッパでは、花やワインと同じように訪問先への手土産にすることも多いようです。
健康効果が話題のチョコレート。神様の食べものが、チョコレートとというおいしいお菓子になるには長い歴史がありますが、ストレスの多い現代の私たちにとって、リフレッシュやリラックスに役立つ素敵なお菓子になりました。
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