【1月30日は味噌の日】日本人なら知っておきたい!味噌の種類と保存方法

【1月30日は味噌の日】日本人なら知っておきたい!味噌の種類と保存方法

晦日(みそか)の語呂合わせから、毎月30日を味噌の日として全国味噌工業協同組合連合会が制定しています。私たちの食事には欠かせない「味噌」の記念日にちなんで、味噌の歴史や種類について解説します。味噌の種類に詳しくなれば、味噌選びが楽しくなりますよ!

味噌の起源

「中国の醤」が起源という説

味噌は中国の醤(ひしお)という食品が起源であると言われています。醤とは、肉や魚を叩き潰し、麹と塩を加えて熟成させたものです。701年に制定された大宝律令の中で、「未醤(みしょう)」という中国にはない言葉が記載されています。未醤は中国から伝わった醤をもとに日本人が作った新しい食品であり、この未醤が味噌の前身ではないかと推測されています。

「日本独自に生み出された」という説

近年の研究では、縄文時代の遺跡から食品を塩漬けした形跡が見つかっていることから、中国の醤が元ではなく日本独自に誕生したという見解も出ています。

原料による味噌の種類

4種類に分けられる

スーパーなどの味噌売り場にはたくさんの種類の味噌が並んでいますよね。どれを選んで良いか分からないという方も多いのでは?

味噌は基本的に「大豆、麹、塩」から作られますが、材料の違いによって米味噌、麦味噌、豆味噌、調合味噌の4種類に分けられます。

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米味噌

米麹で作るのが米味噌で、全国各地で生産されており、日本で生産されている味噌のうち約8割を占めています。信州味噌や仙台味噌、越後味噌、白味噌などが米味噌に分類されます。

麦味噌

麦麹で作るのが麦味噌で、九州地方を中心に中国・四国地方の一部の地域でも食べられています。麦の香りと甘さが特徴で、田舎味噌とも呼ばれています。これらの地域では味噌を作るほどの米が収穫できず、また稲作の裏作で麦を作っていたことから、米味噌の代わりに麦味噌を作るようになったと言われています。

豆味噌

豆味噌は、蒸して潰した大豆に麹をつけて長時間熟成させて作ります。主に愛知・岐阜・三重と東海地方を中心に食べられており、なかでも八丁味噌が有名です。他の味噌とは違い、見た目は赤みがかった褐色をしており、甘みが弱く渋みがあり、煮込んでも風味が落ちないという特徴があります。

調合味噌

2種類以上の味噌を合わせたものや、複数の麹を使って作る味噌が調合味噌です。数種類を合わせることで、クセや風味がマイルドになるというメリットがあります。豆味噌と米味噌を合わせた赤だし味噌が調合味噌として有名です。

その他の分類

色による分類

出来上がった時の色の違いによって、「白味噌」、「淡色味噌」、「赤味噌」の3種類に分類されます。大豆の種類や大豆の加熱方法、加える麹の量、発酵中にかき混ぜる回数、熟成期間などによって色に変化が出ます。一般的に熟成期間が長いほど、色は濃くなります。

味による分類

加える塩や麹の量によって「甘口味噌」、「辛口味噌」と味の違いが出てきます。大豆に対して加えた麹の割合を麹歩合といい、麹歩合が高いほど甘口になります。同じ塩分量で麹歩合が高ければ甘口、麹歩合が低ければ辛口になります。

麹歩合が同じで塩分量が少なければ甘口、塩分量が多ければ辛口といったように、麹と塩の量によって味に変化が出ます。

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おいしさをキープする味噌の保存方法

低温に保つ

味噌は発酵食品のため常温で保存しても腐ることはほぼありませんが、室温によっては熟成が進み、色が変化したり、風味が損なわれたりすることがあります。そのため、冷蔵庫や冷暗所で保存することをおすすめします。

味噌を使う頻度が低いという方は、冷凍庫で保存すると熟成が進まなくなり、風味を保つことができます。冷凍庫に入れても味噌は凍ることはありませんが、冷凍する際は冷凍に耐えられる容器に味噌を移し替えるようにしましょう。

空気に触れさせない

味噌は空気に触れると糖分とアミノ酸が反応して黒く褐変します。変色を防ぐためには、開封後は表面をラップなどでぴったりと覆い、空気に触れさせないようにしましょう。

まとめ

今では日本の味噌は世界のMISOに

残念ながら日本人の和食離れや食の外部化が進んだことで、味噌の購入量は年々減少しています。その一方で、和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたことや、世界的な健康ブームもあり、海外への味噌の輸出は年々増加し、今では日本だけでなく世界で味噌が使われています。

古くから日本の食を支えてきた味噌を守っていくためにも、お気に入りの味噌を見つけて、日々の食事作りに活用してみてはいかがでしょうか。

【参考文献】
・渡辺敦光 監修『味噌大全』東京堂出版、2018年

・総務省統計局/なるほど統計学園/今日は何の日?/1月30日 みその日
(https://www.stat.go.jp/naruhodo/c3d0130.html)

・全国味噌工業協同組合連合会/みその統計/みその種類別出荷数量
(http://zenmi.jp/data/seisansyukka/2000-2019syuruibetusyukkaHP.pdf)

・政府統計の総合窓口(e-Stat)/家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 食料「油脂・調味料」~「菓子類」
(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00200561&tstat=000000330001&cycle=7&year=20190&month=0&tclass1=000000330001&tclass2=000000330004&tclass3=000000330006&stat_infid=000031964791&result_back=1&cycle_facet=tclass)

・税関/名古屋税関/味噌
(https://www.customs.go.jp/nagoya/boueki/tokuh0112.pdf)

・税関/東京税関/醤油と味噌の輸出
(https://www.customs.go.jp/tokyo/content/toku0108.pdf)

※閲覧日:2020年11月22日(全て)

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