【敬老の日レシピ】管理栄養士が教える!高齢者の食事で気を付けたいこと

【敬老の日レシピ】管理栄養士が教える!高齢者の食事で気を付けたいこと

敬老の日にはどんなことをしていますか?身近にいるご高齢の方と【敬老の日】に一緒に食事を楽しんで思い出を作ってみてはいかがでしょうか?「高齢期の栄養」についても管理栄養士が簡単にお伝えしますので、是非参考にしてみてください♪

2017年09月18日

敬老の日とは?

敬老の日はどんな日なのかご存知ですか?国民の祝日に関する法律によると、「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝うもの」とされています。ご家庭や地域で長寿を祝う催しなども行われているようですね。

高齢者の体の変化とは

高齢になると様々な体の変化があります。筋肉量の減少や基礎代謝量の低下によって消費エネルギーが減少するので、食べ過ぎると太ってしまいます。一方で、消化・吸収機能や味覚・嗅覚の低下、歯の損失などによって食欲不振の原因になり、エネルギー不足になる場合もあります。そのほか、カルシウムの腸管吸収が低下するため、骨塩量が減少して骨がもろくなり、骨折しやすくなります。 個人差はありますが、年を重ねることによってより一層、食事や運動が大切になってきます。身近にいるご高齢の方が元気に長生きしてもらうためにも、敬老の日に体のことを想った食事をおもてなししてみてはいかがでしょうか?今回は食事や調理のポイント、おすすめレシピもご紹介します。 ▶【無理なくできる減塩術】管理栄養士が教える減塩のポイントって!?

高齢者の食事のポイント

バランスの良い食事をとる

食事は主食(ご飯、パン、麺類など)、主菜(肉類、魚介類、卵、大豆製品)、副菜(野菜類、きのこ類、海藻類)を毎食バランスよくそろえることを心がけましょう。そうすると、自然と炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルをまんべんなく摂取できます。また、食事の時はよく噛むように心がけましょう。よく噛むことによって脳細胞を刺激し、脳の老化防止につながるといわれています。

3食決まった時間に食べる

食事回数が少ないと、1日の食事量が少なく、栄養不足の原因にもなります。逆に1食あたりの食事量が増えすぎてしまったり、間食の量が増えてしまうこともあります。お腹が空いた時に食べるのではなく、決まった時間に食事を摂る習慣をつけましょう。高齢になると消化・吸収機能の低下もあるので、夕食を食べて寝るまで2時間くらいは空けておきましょう。

たんぱく質不足と炭水化物の食べ過ぎに注意

特にご高齢の方で不足しないように気をつけておきたいのが「たんぱく質」です。肉、魚介類、卵、大豆製品、そして乳製品などがたんぱく質が多い食品です。たんぱく質が不足すると筋肉量が低下して体力が落ちて疲れやすくなったり、免疫力が落ちて体調を崩しやすくなります。そうすると、日頃の活動量が減って、さらに食事の量が減ってしまい悪循環を招きます。たんぱく質が多い食品を使った料理を1食に1品加えるようにしましょう。食べ過ぎないように注意したほうがいいのは炭水化物です。血糖値を下げるインスリンの分泌不足や作用不良が高齢であると起こりやすくなり、食事やお菓子類を食べ過ぎると高血糖になり糖尿病などの病気の原因となるので注意しましょう。

カルシウムを摂る

加齢によってカルシウムの吸収率が低下します。カルシウムが不足すると骨が弱くなって骨折を招きやすくなります。牛乳や乳製品にカルシウムが豊富に含まれているので意識してとるようにしましょう。カルシウムの吸収を助けるビタミンDとともに摂ると効果的です。ビタミンDは魚介類やきのこ類に豊富に含まれています。

こまめに水分をとる

喉が渇いたことに気づきにくくなるため、こまめに水分を摂取しないと脱水症状を引き起こしてしまいます。汗をあまりかかない寒い時期は特に水分が不足しないように注意が必要です。 ▶【管理栄養士が教える熱中症対策!】水分補給の効果的なタイミングと飲む量とは?

調理のポイント

味のメリハリをつける

高齢になると味覚の変化によって濃い味付けを好む傾向にあります。高血圧を予防するためにも薄味を心がけることが大切ですが、薄い味ばかりだと食欲が落ちて食事量が低下し、栄養不足を引き起こす原因にもなります。少し濃い味のおかずと薄味のおかずを組み合わせて、献立全体に味のメリハリをつけるようにしましょう。

食べやすい柔らかさにする

硬くて噛みにくいものは窒息の原因になることがあります。個人差はありますが、歯の欠損などで食事が食べにくい場合は柔らかくて食べやすいものを選んだり、料理にとろみをつけたりして調理の工夫をしましょう。例えば、野菜は生で食べるよりも調理を加えたほうが柔らかくなり、食べやすくなります。

適度に油脂類を使用する

高齢になると油を使った料理よりもあっさりとした料理を好む傾向があります。エネルギー不足や食欲の低下を引き起こさないためにも、適度に脂質が多い食品を利用しましょう。オリーブオイルやごま油、なたね油など植物性の油やマヨネーズなどを使用ましょう。

おすすめレシピ

鮭ときのこのみそマヨ焼き

たんぱく質が豊富な鮭とビタミンDが豊富なきのこを使ったレシピです。マヨネーズを使うことでエネルギーアップできます。味もしっかりついている食事なのでメインの料理にぴったり!旬の鮭ときのこで秋らしい料理です。 ▶「鮭ときのこのみそマヨ焼き」レシピはこちら

生揚げの甘酢あんかけ

生揚にはたんぱく質や脂質、カルシウムなどが豊富です。カルシウムはきのこ類に多いビタミンDとともに摂取すると吸収がアップします。 ▶「生揚げの甘酢あんかけ」レシピはこちら

豆乳と甘酒のプリン黒みつきな粉がけ

おまんじゅうやケーキなど糖質が多いおやつではなく、不足しないように気をつけたいたんぱく質が豊富なプリンやヨーグルト、チーズなどがオススメです。 ▶「豆乳と甘酒のプリン黒みつきな粉がけ」レシピはこちら

最後に

高齢になると、口当たりが良いものや好みの味付けの料理が中心になり、栄養のバランスに偏りが出がちです。敬老の日に体のことを想った食事でおもてなしをして、一緒に食事を楽しんでみてはいかがでしょうか?ぜひ、ご紹介した食事や調理のポイントやレシピも参考にしてみてくださいね♪

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著者

DietPlus管理栄養士(管理栄養士)

「正しく食べてやせる」ダイエットを実践できる様々なダイエットサポートサービスを提供。個人の生活習慣からやせない理由を発見できる「ダイエット診断」ほか、コラム等でダイエット情報を配信。 また、アプリ「ダイエットプラス」では、食事改善をメインとした管理栄養士によるダイエットサポートサービスを提供しています。


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