【素朴な疑問】今さら聞けない「主食」って何?
食事・献立の基本は「主食・主菜・副菜」とか、栄養バランスは「主食、主菜、副菜」をそろえる。などとよく聞く「主食」という言葉。なんとなくは知ってるけど、実はよくわからない?!そこで主食についてのあれこれを管理栄養士がご紹介します。
2019年11月05日
まずは「主食・主菜・副菜」とは?
バランスの良い食事のために
「主食、主菜、副菜」は一食の基本となる組み合わせです。食品には様々な栄養素が含まれていますから、多様な食品を組み合わせることで栄養のバランスが整うと考えられています。 ●主食とは、ご飯、パン、麺類、シリアルなど。炭水化物を多く含みエネルギー源になります。 ●主菜とは、肉、魚、たまご、大豆製品などを使ったメインになるおかずです。たんぱく質や脂質を多く含みます。 ●副菜とは、野菜、海藻、キノコなどを使った料理で、ビタミン、ミネラル、食物繊維を多く含みます。 【太る原因は炭水化物じゃない?】ダイエット中に「白米」を美味しく食べるポイント
食事バランスガイドを参考に
食事バランスガイドとは、平成17年6月に厚生労働省と農林水産省により、1日に「何を」、「どれだけ」食べたらよいかということをわかりやすくイラストで示されたものです。このイラストから食事の望ましい組み合わせとおおよその量までわかるようになっています。コマが傾かないように食べられれば、バランスが良いということです。
具体的な料理例
献立に迷ったら、パズルのように組み合わせるとレパートリーは無限大になります。 【まずは1週間トライ】「きのこ」で簡単ラクやせダイエット
主食はどんな種類があるの?
日本人の主食は?
バランスガイドのイラストでは、主食にはご飯、パン、うどん、そば、パスタが書かれています。その他おかゆや餅、シリアルも主食になります。日本人の多くはこれらを主食にしています。
世界の主食は?
ご飯、おかゆ、餅、パン、うどん、そば、パスタの他には ・中国…マントウと呼ばれる白い蒸しパン ・タイ、ベトナムなど…米を粉にして加工した米麺 ・インド北部…小麦粉を薄く焼いたり揚げたりしたナン、チャパティー ・ロシア…そばの実や豆、穀物を煮込んだおかゆカーシャ ・フィンランド、ドイツ、ペルー…蒸したじゃがいも ・メキシコ…とうもろこしを粉状にして加工したトルティーヤ 主食は炭水化物を多く含んでいて、穀物を加工したものや芋類。年間を通して食べられて、価格が安定しているものだということが分かります。 一時的に効果はでても...糖質オフ後に陥るダイエットの罠!
主食はどのくらい食べればよいのでしょう?
主食の食べ方がダイエットのポイント
エネルギー源や体を構成する三大栄養素が炭水化物、たんぱく質、脂質です。そのうちたんぱく質と脂質は体にどれだけ必要かという目安がありますが、炭水化物は決まっていません。 バランスガイドのイラストでは主食の目安は5~7つ分です。これは活動量が普通の女性、活動量が少ない男性の例です。ご自身で体重やおなか周りをチェックして主食の数を上下させ調整することで健康的なダイエットができます。
まとめ
宮沢賢治は1日に玄米9杯?!
宮沢賢治の有名な詩「雨ニモマケズ」の中に「一日に玄米四合と味噌と少しの野菜を食べ」という箇所があります。玄米4合とは炊飯して大人の普通サイズのお茶碗で約9杯分です。 農林水産省の報告によると、米の1人当たり消費量は昭和37年度をピークにしてその後 一貫して減少しています。 具体的には、昭和37年度に1人当たり年間118kgの米を消費していましたが、平成14年度には、その半分の63kgとなりました。主菜、副菜の量が増え、主食が減ることでたんぱく質、脂質、炭水化物のバランスは欧米型に近くなり、理想的なバランスであったとされる昭和50年代に比べ、脂質を過剰に摂取しているのでは、という問題も指摘されています。 主食の過剰摂取は体重増加、生活習慣病の原因になりますが、また減らしすぎても脂質の過剰摂取や食物繊維の不足で便秘になる場合もあります。主食が健康を左右すると言っても過言ではありません。ご自身の体調と向き合いながら主食と美味しく仲良く、お付き合いください。
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著者
水谷 俊江(管理栄養士)
南米、北米で10年間生活した中で、改めて日本人の食文化の偉大さを感じました。美容クリニックでのダイエット指導、特定保健指導での相談業務に携わり、現在では「食」をテーマにしたコラムを執筆しております。世界の食文化と同じように、お一人お一人のお食事の環境や歴史は異なります。今の生活の中で無理なく太る習慣が改善できる方法をオートクチュールで提供いたします。