【本当に起こるの？】砂糖中毒について管理栄養士が解説

砂糖の摂りすぎは、身体に悪いとよく耳にしますが、砂糖中毒について聞いたことはありますか？デンマークにある大学で発表された最新の研究によると、「砂糖の摂取によって、ストレスの軽減や幸福を与える」とのことです。今回、管理栄養士がこの砂糖中毒について詳しく説明するとともに、砂糖に代わる幸福を促すレシピも紹介したいと思います。

最新の研究「砂糖は脳の化学を変える」の内容とは？

研究方法について

12日間続けて、毎日7匹のブタに2Lの砂糖水を与えました。初日と最終日にブタの脳を画像解析しました。

研究結果は？

「12日間の砂糖摂取で、ドーパミン（脳のストレスを和らげる神経伝達物質）とオピオイド系（幸福や喜びに関連した脳の化学物質）に大きな変化を認めました。また、最初の砂糖水の摂取後、すぐに活性化されました」と結論。

これを反映して、幸福を感じるために砂糖依存症が起こる可能性があることが示されました。

しかし、管理栄養士の見解としては、適度な砂糖の摂取は不安やイライラを軽減するものの、砂糖だけに頼るのもよくありません。余分な砂糖を摂取せずに、幸せを感じる栄養素とそのレシピ、また砂糖の過剰摂取に起きる悪影響について紹介したいと思います。

幸せを感じる栄養素とは？

栄養素1：トリプトファン

トリプトファンは、体内で合成されないため、食事から摂取しなければならないアミノ酸（たんぱく質の最小単位）の1つです。このトリプトファンは、別名幸福ホルモンである「セロトニン」の材料になります。このセロトニンが十分に分泌されれば、精神的にも安定してきます。

トリプトファンを多く含む食品：豚肉、鶏肉、牛肉、ナチュラルチーズなど

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栄養素2：ビタミンB6

先ほど紹介したトリプトファンを幸福ホルモンである「セロトニン」に合成されるには、ビタミンB6が必要になってきます。

ビタミンB6を多く含む食品：豚肉、鶏肉、ごまさば、しろさけ、きはだなど

栄養素3：ビタミンC

ビタミンCは、精神的なストレスや身体的なストレスを感じているときほど消費量が増えます。

ビタミンCを多く含む食品：ピーマン、アセロラ、レモン、カリフラワー、キウイフルーツなど

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幸福を促すレシピを効果

レシピ1：エスニック風ポーク炒め

ビタミンCが豊富なピーマンに、トリプトファンやビタミンB6が豊富な豚肉を使った主菜です。ソースとカレー粉の組み合わせで食欲をそそる味です。

▶「エスニック風ポーク炒め」のレシピはこちら

レシピ2：鮭のチーズ焼き

トリプトファンを多く含むチーズに、ビタミンB6が豊富なさけを組み合わせることで、セロトニンの分泌を増やします。また、いつもと少し違った鮭のレシピを作りたい時も、簡単に挑戦できる主菜です。

▶「鮭のチーズ焼き」のレシピはこちら

砂糖の過剰摂取での悪影響

悪影響1：疲労感や浮き沈みが起こりやすい

砂糖を摂取することで、血糖値が急上昇に増加し、そのあと急降下します。そのため、疲労感や精神的にも落ち込みやすくなります。

悪影響2：太りやすくなる

甘いお菓子はどうしても脂質も高い場合が多いのでカロリーも高くなってきます。ダイエット中にストレスで甘いものが欲しくなって食べた結果、さらに太ると悪循環が起こります。

まとめ

砂糖に代わる栄養素を

今回、デンマークで報告された最近の研究結果を紹介しつつ、幸福を促す栄養素と砂糖の過剰摂取により起こる悪影響について解説しました。

今まで甘いものを食べることでストレスを発散していた方は、幸福を促すレシピを参考にして、今回紹介した栄養素に視点を向けてみてはいかがでしょうか。

【参考文献】
「砂糖は脳の化学を変える」(国立健康・栄養研究所)
https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=69308&-lay=lay&-Find.html
（アクセス日：2月29日）