【いくつ知ってる?】韓国の食事作法や食習慣について管理栄養士が解説

【いくつ知ってる?】韓国の食事作法や食習慣について管理栄養士が解説

韓国のダルゴナコーヒーが若者を中心にSNSでブームとなったのも記憶に新しいですよね。韓国ドラマやK-POPアイドルなど、日本人の心をつかんでいる韓国の文化ですが、日本とは違う食事作法や食習慣があります。今回は、意外と知られていない韓国の食文化について解説します。さらに、簡単に作れる韓国料理も3つご紹介します!

韓国についておさらい!

日本の隣の国「韓国」

韓国は朝鮮半島の南半分に位置し、面積は日本の1/4となる約10万平方キロメートル。日本と同じく四季がはっきりしていますが、冬の寒さは日本よりも厳しいです。また、日本から近い外国のひとつであり、飛行時間は羽田から韓国のソウルまで約2時間30分と、羽田から那覇までの飛行時間とほぼ同じです。

韓国カルチャーの人気は健在

2003年に韓国ドラマ「冬のソナタ」が日本で放送されたのを機に、第一次韓流ブームが起こりました。その後も、K-POPアイドルや韓国コスメ、チーズハットグやダルゴナコーヒーなどの韓国グルメが流行し、多くの日本人を魅了し続けています。

韓国の食事作法

食事は箸とスプーンを使って食べる

韓国では日本と同じように箸を使って食事をします。しかし、日本の箸は木製であるのに対して、韓国では鉄やステンレスが主流で、平たく重い箸を使います。また、食事をするときには箸とスプーンをセットで使いますが、ご飯と汁物はスプーンを使い、汁気のないおかずに箸を使うのが、韓国でのマナーです。

器を持ち上げて食べてはいけない

日本ではご飯茶碗や汁椀を手で持って食事をしますが、韓国では器をテーブルに置いたまま食事をします。そのため、韓国の食器は底が平らで、置いて食事をしても安定するような形になっています。また、日本では鍋料理を複数人で食べる時は取り皿を使いますが、韓国では取り皿を使わず直接鍋にスプーンを入れて食べます。

目上の人から食べる

韓国では孔子の思想に基づく教えである「儒教」が今でも根強く残っており、年長者を敬います。食事の場でも、年長者が食事をし始めるまで箸をつけてはいけません。夕食の時も年長者である父親の帰宅が遅くても、先に食べることはなく帰宅するまで待っています。

また、お酒を飲む際も年長者よりも先に飲んではならず、また正面を向いて飲むのは失礼にあたります。飲む時は横向きになって口元を左手で隠しながら、目立たないように飲むのがマナーです。

韓国の食習慣

食事にはキムチが欠かせない

日本ではキムチは白菜を香辛料で漬けたものが多いですが、キムチとは野菜を香辛料や塩辛などを漬けて発酵させた食品のことを指します。韓国では白菜だけでなく大根、きゅうり、ニラ、山菜など様々な種類のキムチがあります。

韓国では、毎日の食事にキムチは欠かせません。キムチはもともと、農作物が獲れない冬場の保存食として作られていました。今ではスーパーで購入する人も増えていますが、寒さの厳しい冬に入る前になると各家庭ではキムチ作りを始めます。各家庭によって調味料の配合や作り方は異なり、キムチの味は韓国の人にとって「おふくろの味」と言えるのです。

誕生日には「わかめスープ」

わかめにはカルシウムやミネラルが豊富に含まれていることから、母乳の出を良くし、さらに産後の体力を回復してくれるため、韓国では出産をした女性が毎食わかめスープを食べる習慣があります。

そのため、子供の誕生日にはわかめスープを食べ、大きく成長していることをお祝いします。また、子供の成長のお祝いだけでなく、子供にとっては産んでくれた母親への感謝の気持ちも込められています。

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「五味五色」の考え

健康的な食生活を送るために、韓国では5つの味と5つの色をそろえた「五味五色」の食事が良いとされています。例えば、日本でもメジャーなビビンバも一品で五味五色をそろえた料理になっています。

<五味>
塩味:塩、しょうゆ、味噌 など
甘味:砂糖、はちみつ、果物 など
酸味:酢、果汁 など
辛味:唐辛子、こしょう など
苦味:生姜 など

<五色>
赤色:にんじん、赤唐辛子、トマト、ナツメ など
白色:はくさい、だいこん、卵白、米、じゃがいも など
黄色:かぼちゃ、卵黄、はちみつ、みかん など
緑色:ほうれんそう、きゅうり、ピーマン、キャベツ など
黒色:しいたけ、ひじき、のり、わかめ、黒ごま など

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韓国料理のおすすめレシピ3選

手羽先でお手軽サムゲタン風スープ

参鶏湯は鶏1羽を使い、高麗人参、ニンニク、ナツメなどを一緒に長時間煮込んだ料理です。このレシピでは鶏手羽を使うことで、鶏肉の旨味だけでなく骨から出てくるエキスが加わり、お手軽ながら本格的な味わいを楽しめます。

▶「手羽先でお手軽サムゲタン風スープ」の作り方はこちら!

チャプチェ

チャプチェは韓国の家庭で良く作られている春雨の炒め物です。野菜をたくさん使っているので、野菜不足が気になる方にぴったりです!日本では緑豆やじゃがいもでんぷんから作られる春雨が一般的ですが、韓国ではさつまいもでんぷんで作られた春雨を使っています。韓国の春雨を使うとモチモチとした食感が加わり、さらにごはんが進みます。

▶「チャプチェ」の作り方はこちら!

カラダぽかぽか!カムジャジョン

日本ではチヂミという名前で知られている韓国風のお好み焼きは、韓国ではジョンと呼ばれています。カムジャはじゃがいものことであり、カムジャジョンとは「すりおろしたじゃがいもで作るチヂミ」のことです。小麦粉で作るチヂミとは違い、もちもちの食感とコチュジャンの入ったピリ辛のタレの組み合わせは相性バツグンです。

▶「カラダぽかぽか!カムジャジョン」の作り方はこちら!

韓国の食文化の理解を深めよう

韓国の食事作法や食習慣についてお伝えしました。続々と日本に新しい韓国グルメが上陸していますね。海外旅行に行きづらい今だからこそ、古くからの韓国の食文化を理解する機会にしてみてはいかがでしょうか。

【参考文献】
・国土交通省/地域別に見た食文化・食習慣/韓国
(https://www.mlit.go.jp/common/000116952.pdf)※閲覧日:2021年2月18日
・外務省/国・地域/アジア/大韓民国基礎データ
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/korea/data.html)※閲覧日:2021年2月18日
・銀城康子(2007)『韓国のごはん』農山漁村文化協会
・朝倉敏夫(2005)『世界の食文化①韓国』農山漁村文化協会

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