【管理栄養士が教える】多すぎても少なすぎてもNG!カラダに必要な栄養素って?

【管理栄養士が教える】多すぎても少なすぎてもNG!カラダに必要な栄養素って?

無理な食事制限をしたり、好きな食事ばかり食べていませんか?食べる量が少ない生活を続けたり、同じものばかり食べていると体に必要な栄養素が不足したり、過剰になってしまいます。今回は体にとって大切な栄養素である【ミネラル】について管理栄養士が簡単にお伝えしますので、是非参考にしてみてください♪

ミネラルってなに?

ミネラルとは、体を構成する主要な4元素(酸素・炭素・水素・窒素)以外のものの総称であり、無機質とも呼ばれます。人間の体に必要とされるミネラルは16種類とされており、これを必須ミネラルと呼びます。これらは人体に含まれる量によって分けることができ、主要ミネラルである「カルシウム、リン、カリウム、硫黄、塩素、ナトリウム、マグネシウム」の7種類と、微量ミネラルである「鉄、亜鉛、銅、マンガン、クロム、ヨウ素、セレン、モリブデン、コバルト」の9種類があります。

不足にも過剰にも注意

必須ミネラルは体内で作り出すことができないため、毎日の食事から摂る必要があり、それは多すぎても少なすぎても健康に良くありません。不足した場合は欠乏症、多すぎると過剰症などが引き起こされ、体に様々な不調をきたします。体に必要な量はミネラルの種類によって異なり、必須ミネラル16種類のうち厚生労働省により摂取基準を定められているのは、イオウ・塩素・コバルトを除く13種類です。

ダイエット中の不規則な食生活によって…

ミネラルは体を作るもとになったり、体の調子を整える働きをするので毎日の食事から取り入れたいですね。ダイエット中で無理な食事制限をしていると食べる量が少ないため、必要な量が摂取されずにミネラル不足を引き起こしやすくなります。さらに、外食を頻繁に利用したり、味の濃いものを好んでよく食べたりすると摂りすぎてしまうミネラルがありますのでご紹介していきますね。

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不足しがちなミネラル(その1)

カルシウム

カルシウムは主要ミネラルの一つです。体内にあるカルシウムの99%は貯蔵カルシウムとして骨や歯の材料になります。残りの1%は機能カルシウムとして血液や筋肉、細胞内などに存在して、筋肉を収縮させたり精神を安定させる働きをしています。カルシウムが不足すると骨が弱くなり、骨粗鬆症になりやすくなると言われています。特に女性は閉経を迎えると、女性ホルモンの分泌が低下することによってカルシウムが骨に沈着しにくくなるため骨粗鬆症のリスクは高まります。その他、体がだるい、イライラなどの症状が起こる可能性があります。

<カルシウムが豊富な食べ物>
牛乳、ヨーグルト、チーズ、小魚、干しひじき、生わかめ、モロヘイヤ、小松菜など

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上手なとり方

カルシウムが多い食品は水につけすぎると溶け出てしまうので、煮汁ごと料理に利用できるスープやシチューなどがおすすめです。

食べ物で摂取したカルシウムの吸収をよくするために「ビタミンD」が多い食品と一緒に食べ合わせるといいでしょう。ビタミンDは骨の材料となるカルシウムやリンの吸収を高めて骨や歯を強くする働きがあります。ビタミンDが豊富に含まれる食品は、まいわしや紅鮭などの魚介類、キクラゲやしめじなどのきのこ類があります。
それと同時に肉類、魚介類、卵、大豆製品などに豊富な「たんぱく質」も適度にとるようにしましょう。たんぱく質は骨やコラーゲンの材料となるので、カルシウムが骨に沈着するのを助ける働きがあります。

管理栄養士おすすめレシピ:チキンクリームシチュー

カルシウムが豊富な牛乳、たんぱく質が豊富な鶏もも肉を使ったレシピです。具材にビタミンDが豊富なきのこ類を加えても◎

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不足しがちなミネラル(その2)

微量ミネラルである鉄は赤血球のヘモグロビンの材料となって全身に酸素を運ぶ働きをしたり、肝臓や筋肉に貯蔵されています。鉄は吸収率が低いため、意識して摂らないと不足しがちな栄養素の一つです。不足すると貧血を起こす可能性があります。特に女性は月経によって鉄が不足しがちです。

<鉄が豊富な食べ物>
肉類ではレバーなど、魚介類、小松菜などの野菜類やや干しひじきなどの海藻類、納豆や木綿豆腐などの大豆製品など

上手なとり方

鉄は吸収率が低いため、吸収を高めてくれる「ビタミンC」をあわせて摂りましょう。ビタミンCは緑黄色野菜、いも類、果物に豊富に含まれています。
鉄には赤身の肉や魚などの動物性食品に豊富に含まれている吸収されやすい「ヘム鉄」と野菜や大豆製品などの植物性食品に含まれていて吸収されにくい「非ヘム鉄」があります。吸収しにくい非ヘム鉄を効率よく摂るために、ビタミンCが多い食品と一緒に摂るといいですよ。
そして、鉄とともに赤血球の材料となって血液を作ったり、鉄と結びついて腸からの吸収を促進する「たんぱく質」も一緒に摂りましょう。鉄は水溶性なので煮汁や茹で汁も活用した方がいいですね。

管理栄養士おすすめレシピ:牛肉ともやしの炒め物

もやしはビタミンCが豊富です。一緒に食べることで小松菜に含まれている非ヘム鉄の吸収率がアップしますよ。

▶「牛肉ともやしの炒め物」レシピはこちら

摂りすぎに注意すべきミネラル

ナトリウム

主要ミネラルであるナトリウムはカリウムと協力して細胞の浸透圧を維持して体内の水分バランスを調節したり、筋肉の弛緩や、神経伝達作用を助ける働きをしています。
ナトリウムは塩素と結びついた食塩の状態で摂取されます。大量に汗をかいたりした場合は不足することがありますが、日常の生活では過剰になりがちなミネラルです。摂りすぎている状態が続くと、血圧が上がって高血圧の原因となり、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中など様々な病気を引き起こすリスクが高まると言われています。その他、腎臓の働きの低下も招いてしまいます。

<ナトリウムが多い食べ物>
食塩、醤油、みそ、ソースなどの調味料や佃煮、漬物、梅干し、肉の加工品(ハム、ソーセージ、ベーコンなど)、練り製品(かまぼこ、ちくわなど)、インスタント食品、レトルト食品、麺類や汁物など

摂りすぎないためには?

外食や市販のお弁当、お惣菜などは濃いめの味付けにしていることが多いので、醤油やソースなどの調味料をプラスしてかけないようにしましょう。自宅で調理する場合はできるだけ薄味を心がけてみてくださいね。味付けのポイントとしてはだしを効かせたり、香味野菜(生姜、にんにく、しそなど)、香辛料やお酢、柑橘類(レモン、すだちなど)を利用するといいですよ。
塩分が多い物を食べる時は野菜類やきのこ類、海藻類も一緒に食べましょう。これらの食材はナトリウム排泄を促進する働きがある「カリウム」や腸内の余分なナトリウムを吸着して体外に排泄させる「食物繊維」が豊富です。

管理栄養士おすすめレシピ:サーモンのトマト煮

にんにく、こしょう、バジルを用いると調味料の使用量が少なくても味のポイントになります。カリウムや食物繊維が豊富なきのこ類を一緒に使ったレシピです。

▶「サーモンのトマト煮」レシピはこちら

まとめ

カルシウムや鉄は健康な体を維持するために大切な栄養素です。1日1食や2食など、食事量が少ないと必要なミネラルは不足してしまいます。1日3食規則正しく食べる習慣をつけておきましょう。食事内容は主食(ご飯、パン、麺類など)、主菜(肉類、魚類、卵、大豆製品など)、副菜(野菜類、きのこ類、海藻類など)をそろえて食べるといいですよ。味付けは薄味を心がけたり、塩分が多い食品を控えて、ナトリウムが過剰にならないようにしてくださいね♪

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